ウメ
実のなる木
触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 冬(12〜2月)
花も実も、枝に直接くっついて付きます。柄がほとんど無いため枝の線に沿って花が並び、離れて見ると点ではなく線に見えます。咲く時期は地域で二か月以上ずれます。
ひと目の手がかり
花に柄がほとんど無いことが最初の一点です。花は径2〜2.5センチで枝に直接付き、枝の線をなぞるように並んで咲きます。柄の長いソメイヨシノが枝から離れて房になるのとは、遠目にも違いが分かります。若い枝は緑色でまっすぐ上へ伸び、横へ張るサクラとは枝ぶりも違います。国総研「わが国の街路樹Ⅸ」では87位6741本ですが、庭と公園ではもっと身近な木です。
葉と樹皮
葉は互生で長さ4〜8センチの広卵形、先が細く尖ります。縁には鋸歯が細かく規則正しく並び、両面と葉柄に短い毛が残ることがあります。葉は花より遅れて開くので、裸の枝に花だけが咲く姿になります。樹皮は暗灰色で、縦に細かく裂けてざらつきます。横長の皮目が並ぶサクラ類の樹皮とは、幹だけを見ても分けられます。
季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)
見ごろは冬から早春です。開花は暖かい地方の1月から寒い地方の3月まで幅があり、気象庁の生物季節観測では、2021年の見直しのあともうめの開花が続けて観測する六種九現象の一つに残りました。花のあと径2〜3センチの丸い実が6月ごろに黄色みを帯びます。実には浅い縦の溝と細かい毛があります。冬は裸の枝に冬芽が並びます。
触れたらどうなるか
花と葉、樹皮に、肌への刺激は知られていません。気を付けるのは木そのものより枝に付く虫で、春から初夏にオビカレハの幼虫が糸の巣を張り、毛の生えた体に触れると発疹が出ることがあります。巣のある枝には手を入れません。地面に落ちた実を拾ってよいかは木の持ち主によって変わるので、落ちた実の持ち帰りを見ます。実を口にする話は、この図鑑では扱いません。
まちがえやすい木
柄の長さと萼で分かれます。アンズは花柄が短いながらもあり、咲いたあとに萼が反り返る点が違います。スモモは花が白一色で葉が細長く、実は毛が無く粉をかぶります。ソメイヨシノは花柄が1〜2センチと長く、数個ずつ束になって垂れます。ヤマザクラは花と赤い若葉が同時に開くため、裸の枝に咲いていればウメかアンズに絞れます。