カキノキ

実のなる木

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 秋(9〜11月)

実が落ちても、へたが枝に残ります。四枚の萼が乾いたまま残るので、葉を落とした冬でも枝先を見れば引けます。厚く光る葉と橙色の実も手がかりです。

ひと目の手がかり

枝先に残る四枚のへたで引けます。へたは花の萼が残ったもので、実が落ちたあとも枝に付いたまま乾き、冬から翌春まで残ります。葉は長さ8〜18センチと大きく、厚くて表面がつやつやと光ります。秋には橙色の実が葉の落ちた枝に付き、遠くからでも見つかります。街路樹の調査では上位に出ませんが、住宅地の庭と空き地でいちばんよく見る実のなる木です。

葉と樹皮

葉は互生で長さ8〜18センチの広楕円形、縁に鋸歯が無く滑らかです。厚い革質で表は濃緑に光り、裏は淡く、側脈がはっきり浮きます。葉柄は太く短く、落ちたあとの葉痕は半月形で枝に大きく残ります。樹皮は灰黒色で、縦横に細かく裂けて四角い鱗のようになり、樹皮の裂け方だけでも引ける木です。冬芽は三角形で小さく、枝に伏せて付きます。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

花は5月から6月、葉のかげに下向きの壺形が付き、径1.5センチほどと目立ちません。萼が大きく、これが秋のへたになります。実は9月から11月に橙色へ変わり、葉が落ちたあとも枝に残ります。葉は赤と橙に黒い斑点が混じる独特の紅葉になり、落ち葉だけでも見分けが付きます。冬はへたと残った実が枝先に並び、鳥が集まります。

触れたらどうなるか

果肉やへたで肌が荒れたという報告は見当たりません。注意は虫のほうで、夏の枝にはイラガの幼虫が付きやすく、刺されると強い痛みが走ります。葉を裏返す前に、枝と葉裏を目で確かめます。熟して落ちた実は歩道で潰れて滑り、靴や自転車に付くと汁が落ちにくくなります。隣の家へ実や葉が落ちる場合の考え方は隣に落ちる落ち葉にまとめました。

まちがえやすい木

実の小さいマメガキとリュウキュウマメガキが紛れます。どちらも実は径1.5〜2センチほどで、カキノキの半分以下しかありません。葉も同じ比で小さく、へたは残るものの実が黒紫に熟す点も違います。葉だけを見ると常緑のタブノキやヤマモモも厚く光って似ますが、常緑と落葉の違いがあり、カキノキは冬に葉を落とします。