KHがゼロに近い
数字が動いたとき
判定: すぐ手を打つ
KHがゼロに近い水は、pHがまだ正常でも支えを失っています。翌朝いきなり崩れることがあるので、pHが下がる前に戻します。
どう見えるか・どんな数字か
滴定なら1〜2滴で色が変わり、試験紙なら最も薄い段で止まります。このときpHはまだ6.8や7.0を指していて、数字だけ並べれば正常に読めます。ところが翌朝にはpHが0.5から1.0落ちていることがあり、落ち方は前の週より急になっています。アルカリ度(KH)だけが、先に消えていた形になります。
何が起きているか
KHはpHを支えている土台で、pHそのものではありません。硝化が出す酸が毎日この土台を削り、残りがあるうちは値が動きません。使い切った先では、同じ量の酸でも振れ幅が大きくなります。ここから下は生物ろ過が崩れるときに近づいていき、pHが6を割ると硝化菌はほぼ止まります。魚の話になる前に、系のほうが先に止まります。
どうするか
pHが落ちる前に戻します。水酸化カルシウムと水酸化カリウムを交互に、少量ずつ数日かけて入れるのが NMSU Circular 680 の書き方で、どちらも株の養分を兼ねます。池では炭酸カルシウムでアルカリ度を上げる方法が普及資料にあります。一度に入れてpHを跳ねさせません。100mg/Lまで戻れば足ります。
起こさないために
KHはpHより先に動くので、週に1回は測って記録に残します。炭酸カルシウム換算で100mg/L以上を保てば、同じ量の酸が入っても値は動きにくくなります。足し水に使う水のアルカリ度を知っておくと、補う量を決めやすくなります。餌の量を増やした週は削られる速さも上がるので、測る間隔をそこだけ詰めます。記録は値そのものより、前の週からどれだけ減ったかで見ます。
どこまで確かめられているか
アルカリ度を炭酸カルシウム換算100mg/L以上がNMSU Circular 680、池では100mg/L前後を理想、50〜200mg/Lまで許容がNMSU Guide W-104(どちらもSallenave 改訂)によります。硝化の二段がどちらもアルカリ度を壊すことは前者に明記があります。餌1gで何mgのアルカリ度が消えるかの実測は見当たりません。