とぎ汁が透明になるまで洗う?
洗う・浸す
透明になるまで洗うことを求めた基準はありません。農林水産省が示す洗い方はたっぷりの水で3〜4回替えるところまでで、官能評価の手順もほぼ濁りがなくなるまで3回程度としています。
言われていること
「とぎ汁が透き通るまで水を替える」という終点の決め方が、料理書や店頭の案内で語られます。洗うをどこでやめるかを、回数ではなく水の見た目に置き換えた形です。濁りが残っているうちはぬか層が落ちきっていない印という説明が添えられ、何回かかるかは米しだいと書かれることもあります。終点を数えるか、見た目で決めるかの違いです。
測るとどうか
農林水産省が示す洗う方法はたっぷりの水で手早くかき混ぜ、水を3〜4回替えるで、同省の官能評価の手順はほぼ濁りがなくなるまで3回程度と、終点を濁りで書いています。ただし透明になるまで続けることを求めた基準は見当たりません。回数を重ねるほど米粒が砕ける割合と洗液の固形分が増えます。米粒が砕けた状態は、透明を目指した側で起こります。
誰が・何を・どう測ったか
農林水産省「米の調理特性」の洗米方法の記述と、同省が示す官能評価による判別方法の炊飯手順です。前者は回数で、後者は濁りの消え方で終点を書いています。ただし濁りの度合いを段階に分けて炊き上がりを比べた食味官能試験は見当たらず、三点識別試験法で差の有無を調べた例も、透明まで続けた場合を条件にした比較も確認できていません。
だからどうする
水を3〜4回替えたところでやめます。とぎ汁が白く濁ったままでも構いません。水を切るときはざるを使うと、米が流れずに済みます。米粒が砕けたときは回数を1回減らします。無洗米は肌ヌカを工場で取り除いてあるので、無洗米で炊くに切り替えれば、この手順自体が要らなくなります。回数を増やすより、水の量を増やすほうが早く済みます。
まだ分かっていないこと
とぎ汁の濁りはぬか層由来の固形分ですが、濁り方と炊き上がりの味を結んだ測定は見当たりません。何回替えれば吸水の妨げが無くなるのかも、精米時期からの日数や分づき米の削り具合ごとに測られた資料は確認できておらず、水温や水の量の影響も分かっていません。洗いすぎの境目も数字になっていません。