ススキ

秋冬に見る草

触れたときの扱い: 素手で触らない / 見ごろ: 秋(9〜11月)

根元で太い株になり、秋に穂を開きます。葉の縁は細かい鋸歯で手が切れるため、確かめるときも葉を握らないことが前提の草です。

ここだけ見る(決め手)

見るのは根元です。地際で多数の茎が束になって太い株をつくり、その株が点々と並びます。穂は9月ごろから出て、軸から房のように枝分かれして開き、色は白から淡い黄褐色まで幅があります。葉は幅1〜2cmの細長い線形で、中央に白い主脈が1本通ります。縁を指で軽くなぞると引っかかるのが、最後の決め手になります。

いつ、どこに出るか

穂が上がるのは9月から11月で、株から立った花茎の先に開きます。生えるのは日当たりのよい乾いた斜面で、堤防、造成地、道路の法面、空き地の縁などです。やせた土でも入り、草地が林に変わる前の段階から居座ります。冬は葉が枯れて褐色になりますが、株の形と穂の軸は年を越して立ち続けます。冬に株を覚えておくと、春の若い葉でも位置から見当がつきます。

よく似た草との違い

迷うのはオギで、穂は似ていても株にならず地下茎で一本ずつ離れて立ち、湿った河原に群れます。穂の毛が長く、白さが強い点も違います。もう一つはセイバンモロコシで、大型ですが穂が細く密で赤紫を帯び、やはり株立ちになりません。茎の束が地際でひとかたまりになっているかを見れば、三者は根元だけで分かれます。

触れたらどうなるか

切るのは葉の縁です。縁にはケイ酸を含む硬く細かい鋸歯が並び、握ったまま引くと皮膚が浅く直線に裂けます。穂へ手を伸ばして手前の葉をつかむ場面で起きやすく、葉のふちで切る傷がそのまま当てはまります。近づくならニトリル手袋と長袖にし、素手で葉をしごかないのが前提です。切れたら流水で洗って押さえ、土や枯れ草が入った傷は深さより汚れを見ます。

増え方

株が太る動きと、種で飛ぶ動きの両方を持ちます。地際の短い地下茎から新しい茎を出し、同じ場所で株の径が年々大きくなります。種子は基部に長い毛を備えた小穂で、風に乗って裸地へ入り、造成直後の斜面に早く現れます。刈り取りは地上部を減らしても株を残すため、翌年は同じ位置から立ち直ります。セイタカアワダチソウとは場所を奪い合う間柄です。