アレチウリ

よく見る外来の草

触れたときの扱い: 自分で処理しない / 見ごろ: 秋(9〜11月)

星形に浅く裂けた大きな葉と、刺の生えた実の塊が決め手です。つる性の一年草で、外来生物法の特定外来生物にあたるため、扱いは最も厳しい側に置いています。

ここだけ見る(決め手)

見るのは葉の形と実の付き方の二つです。葉は手のひらほどの大きさで、浅く五つに裂けた星形になり、ふちに細かい鋸歯が並びます。花は直径1cmに満たない白い小花で、雄花は房になって立ち上がります。決め手は実で、白い刺に覆われた実が数個ずつ固まって付きます。環境省の生態系被害防止外来種リストでは緊急対策外来種に置かれています(2015.3.26版)。

いつ、どこに出るか

春に芽を出し、夏のあいだに一気に伸びます。つるは他の草や低木の上を這い上がって面で覆い、刺のある実が目立つのは9〜11月です。出るのは河川敷や堤防、造成地のような日当たりのよい攪乱地で、環境省の生態系被害防止外来種リストは、問題となる環境として河原に残る固有種の生育地を挙げています(2015.3.26版)。市街地では川沿いの道や資材置き場のフェンス際で目にします。

よく似た草との違い

同じ蔓性のウリ科と紛れます。カラスウリは葉に光沢があって裂け方が浅く、実は朱色に熟す卵形で刺がありません。ゴキヅルは葉が細長い三角形で、実は上半分が帽子のように外れます。アレチウリの決め手は実で、刺のある実が数個ずつ固まって付くのはこの草だけです。葉だけで迷うときは葉の切れ込みの深さと、茎の毛の粗さを見比べます。

触れたらどうなるか

痛むのは実の刺です。実の表面には硬い刺状の毛が密に生え、素手で握ると指に刺さり、折れた先が皮膚に残ることがあります(折れて残るトゲ)。茎と葉柄にも下向きの粗い毛があり、つるを引くと手首をこすります。汁による皮膚炎は特に知られていません。それでも扱いを最も厳しい側にしているのは刺ではなく法で、特定外来生物は生きたまま運ぶことも植えることも禁じられているためです(特定外来生物の運搬)。

増え方

種子だけで増える一年草です。実の中の種子は水に流されて下流の河原へ運ばれ、土砂とともに新しい裸地へ降ります。芽を出した株は長く伸びるつるを四方に出し、覆われた側の草は光を奪われて枯れます。刈り取っても地中の種子は残るため、同じ河原で翌年また出ます。環境省が緊急対策外来種に置いた理由も、この覆う速さにあります(2015.3.26版)。