アメリカオニアザミ
よく見る外来の草
触れたときの扱い: 素手で触らない / 見ごろ: 夏(7〜8月)
葉だけでなく、茎まで刺で覆われます。茎の稜には葉から続く翼があり、その縁にも鋭い刺が並ぶため、在来のアザミとは茎だけで見分けが付きます。
ここだけ見る(決め手)
茎を見ると決まります。葉の付け根から下へ続く翼のような稜が茎を包み、その縁に指で押しても曲がらない硬い刺が並びます。葉は深く裂け、裂片の先も刺で終わります。頭花は紅紫色で、包む総苞の鱗片も一枚ずつ先が刺です。環境省の生態系被害防止外来種リストではその他の総合対策外来種に置かれています(2015.3.26版、Cirsium vulgare)。
いつ、どこに出るか
芽生えた年はロゼットで冬を越し、翌年の夏に花茎を立てます。花の盛りは7〜8月で、秋には冠毛の付いた種子が飛びます。出るのは造成地、路肩、牧草地、河川敷、資材置き場のような土がむき出しになった明るい場所です。国立環境研究所の侵入生物データベースは、ヨーロッパ原産で北アメリカを経て入り、1960年代に北海道で確認されたとしています。
よく似た草との違い
在来のアザミと分けるのは茎です。ノアザミは茎に翼がなく、刺は葉のふちだけに付き、総苞は触ると粘ります。ノハラアザミも茎はなめらかです。アメリカオニアザミは茎の稜まで刺で覆われるので、遠目にも灰緑色でごつごつして見えます。花の形で迷うときは頭花を、葉に刺状の鋸歯があるオニノゲシと比べるときは花の色を見ます。
触れたらどうなるか
刺は葉・茎の翼・総苞の三か所にあります。どれも硬くて長く、薄い軍手や綿の袖を通して刺さります。折れた先が皮膚に残ると痛みが続くため、抜けないときの扱いは折れて残るトゲに送ります。汁や毛による皮膚炎は特に知られていませんが、刺だけで素手の作業ができないため、扱いは素手で触らない側に置いています。冠毛の付いた種子が飛ぶ時期は、風下に立たないようにします。
増え方
種子だけで増える越年草です。花のあとに冠毛の付いた痩果ができ、タンポポと同じように風で運ばれます。落ちた種子は裸地で芽を出し、太い直根を下ろしてロゼットになります。地上部を刈っても根が残れば横から花茎を出し直すため、刈る時期が花の前か後かで翌年の株数が変わります。刈った草に実が付いていれば運んだ先で芽が出るので、刈った草と剪定枝の始末で始末の仕方を確かめます。