お金図鑑

初期費用と維持費を分ける(費用の見方)

「高い」の正体は、たいてい毎月のほう。「その趣味にいくらかかるか」は、最初に一度だけ払うお金と、続けるかぎり毎月・毎年出ていくお金に分けて考えると、急に見通しがよくなります。ロードバイクなら車体が前者で、タイヤやチェーンの交換、パンク修理、駐輪場代が後者です。始める前に目に入るのは十万円台の車体のほうですが…

1回あたりの単価で考える(費用の見方)

「高い」かどうかは1回の値段で決まる。道具の値札だけを見ていると、たいていの趣味は高く見えます。実際に効くのは、払った額を、それで遊んだ回数で割った数字のほうです。5万円の道具でも年に五十回使えば一回あたり千円で、外食一回より安く収まります。同じ道具を年に二回しか使わなければ、一回が二万五千円です。…

趣味予算の決め方(費用の見方)

上限を決めた人だけが、迷わず買える。趣味のお金でもめるのは、たいてい上限を決めないまま、そのつど判断しているときです。一回ごとに「これは買っていいのか」と考えるのは疲れますし、迷った末に買うと後ろめたさが残ります。先に月にいくらまでという枠を決めてしまえば、枠の中の買い物はもう悩まなくてよくなります。…

家族と共有する(費用の見方)

隠して買うと、趣味ごと居場所を失う。同居している人がいる場合、趣味のお金は金額だけの話では終わりません。買った額を隠すと、金額そのものより「隠したこと」で信用が減ります。かかる額、使う時間、置き場所の三つは、始める前に共有しておくのがいちばん揉めません。先に話しておくと、家族は反対する側ではなく…

中古市場の使い方(安く始める)

最初の一台は、誰かの二台目でいい。入門用の道具は買って半年以内に手放される数が多く、中古市場にはほとんど使われていないものが並びます。ギターの入門セットやキャンプのテントは典型で、新品の半額前後で状態のいいものが見つかります。これは始めたばかりの人にとって、同じ予算で一段上の道具が買えるか…

レンタル・サブスク(安く始める)

買わずに済む期間を、できるだけ延ばす。道具を借りられる趣味では、買うまでの猶予をどれだけ延ばせるかが、そのまま失敗の小ささになります。スキー・スノーボードは現地で板とウェアを1日5千円前後から借りられますし、カヤック・SUPも艇ごと借りるのが普通の入り方です。借りているあいだは…

体験・レンタルつき教室(安く始める)

道具ごと借りて、一日だけ本気で試す。体験教室は、道具も場所も先生も、その日だけまとめて借りられる仕組みです。陶芸なら土も窯も使って3千円から5千円、スキューバダイビングの体験なら器材一式込みで1万円台が目安になります。自分でそろえたら数万円かかるものを、半日で、しかも合わなければ何も残らない形で確かめられます。

借りる・お下がり(安く始める)

半年眠っている道具は、家の中にもある。お金をかけずに道具を手に入れる方法として、いちばん見落とされているのが知り合いから借りることです。ゴルフのクラブや釣りの竿は、始めて数年の人ほど買い替えて使わなくなった一式を持っています。貸すほうも、眠っていた道具がまた動くのは嬉しいものです。「買う前に一度試したい」と言えば…

消耗品の正体(維持費)

毎月消えていくものが、本当の費用。道具は一度買えば残りますが、使うたびに減って、いつのまにか買い直しているものがあります。コーヒーなら豆とフィルター、プラモデルなら塗料と接着剤とやすり、走る趣味なら靴の底がそれです。一つひとつは数百円から数千円で、買うときにほとんど痛みがありません。…

場所代・年会費(維持費)

使わない月にも、黙って引かれていく。道具を買い終えたあとも残るのが、場所を使うためのお金です。テニスのコート使用料、ボルダリングのジムの月会費、団体の年会費、施設の登録料などがこれにあたります。自分が動かなくても、日付が来れば発生するのが特徴で、忙しくて行けなかった月ほど一回あたりが跳ね上がります。…

メンテナンス費(維持費)

直しながら使うと、結局いちばん安い。道具は使えば必ず調子を落とします。ロードバイクならチェーンとブレーキとタイヤ、腕時計なら数年ごとの分解掃除、刃物なら研ぎ直しがそれにあたります。手入れにかかる費用は、その道具を買った時点ですでに決まっています。放置して壊してから買い替えるほうが、手入れを続けるより高くつくのが普通で…

移動費と時間(維持費)

現地に着くまでが、いちばん高い。現地でやる趣味では、道具より移動のほうが大きな出費になることがよくあります。登山なら登山口までの高速代とガソリン代と前泊の宿代、サーフィンなら海までの往復がそれで、一回で5千円から1万円が動きます。金銭以上に効くのが時間で、片道二時間の場所は、行くと決めるだけで一日がなくなります。

売るときのこと(手放す)

売値まで含めて、はじめて値段が出る。買った道具は、多くの場合あとで売ることができます。ですから実際の負担は買値ではなく、買値から売値を引いた差額のほうです。ギターや腕時計のように定番の型番ほど値崩れしにくいものがある一方、電子機器や、流行の色や形のものは数年で大きく落ちます。同じ5万円でも…

手放す判断(手放す)

置いてあるだけの道具に、家賃を払っている。使っていない道具は、場所と気持ちの両方を占め続けます。押し入れのサーフィンのボードや、作りかけのまま置いてあるプラモデルを見るたびに、小さな後ろめたさが積もっていきます。「いつか再開するかもしれない」という気持ちが、手放す判断をいちばん遅らせます。…