攻略 | オトモドリンク&イーツ

日持ちする料理の条件と、冷まし方・しまい方。

作り置きが日持ちするかは、味の濃さよりも、作ったあとの温度と時間で決まります。カレー・スープ・シチューのように一度に大量に作る料理は、ウエルシュ菌の原因食品です。大きな鍋で加熱したあと、鍋に入れたまま数時間室温に置くと、加熱で生き残った菌が増えます(大阪府)。ウエルシュ菌の芽胞は、100℃で30分加熱しても壊れません。菌が育つ温度は43〜47℃で、鍋が冷めていく途中の温度に当たります。大阪府は、大量に作る料理の前日調理を避け、調理後に室温へ放置しないことを示しています。作ってから食べるまでの間が長い料理ほど、冷ます段取りを先に決めます。

冷ますときは、鍋のまま置かずに、保存容器やバット・ボウルへ移します。大阪府は、やむを得ず保管する場合、容器に小分けして中心まで急速に冷やすことを示しています。厚生労働省も、残った食品を早く冷えるように浅い容器へ小分けすることを求めています。粗熱が取れてから蓋をすると、容器の内側に水滴がこもって傷む原因を減らせます。冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃以下が目安です。庫内に詰めすぎると冷えが遅くなるため、容量の7割程度にとどめます。庫内の温度は、温度計を置いて時々計ると確かめられます(厚生労働省)。

保存容器写真: armigeress / CC BY 2.0
バット・ボウル写真: Crown Lynn Potteries Ltd / CC BY 4.0

小分けの先は、容器と密閉袋で使い分けます。袋は口を少し開けて水に沈めると空気が抜け、平らにして凍らせれば重ねて置けます。容器にも袋にも、作った日付と中身を書いておきます。日付の無い作り置きは、作った時点が分からなくなります。厚生労働省は、時間が経ち過ぎた食品を思い切って捨てるよう示しています。生肉や生魚を漬けた袋は再利用しません。下味を付ける漬け込みは長くしすぎると、水分が抜けてパサつきます。

密閉袋写真: Corneille / CC BY-SA 3.0
下味を付ける
下味を付ける写真: Roy Zuo / CC BY-SA 4.0

冷凍する野菜は、凍らせる前に下ゆでをします。ゆでが足りないと酵素の働きが強まり、ゆでずに凍らせるより劣化します。ゆですぎると風味と色が落ちます(オクラホマ州立大学エクステンション、米国家庭食品保存センター)。煮物を作り置きにするなら、煮汁の量をひたひたに抑え、落とし蓋で対流を保ちます。煮汁が少ないほど濃度が上がり、同じ調味料の量でも味が濃く出ます。

下ゆで
下ゆで写真: wandering.dj / CC BY 2.0
煮汁の量
煮汁の量図: オトモシリーズ
落とし蓋
落とし蓋写真: 不明 / CC BY-SA 3.0

食べる前の温め直しは、全体に火が通るまで続けます。目安は75℃以上で、汁物は沸騰するまで加熱します(厚生労働省)。カレーやシチューは、よくかき混ぜながら中心部まで加熱します(大阪府)。温め直しでは、冷めるあいだに増えた菌の芽胞は消えません。日持ちを決めるのは、温め直しよりも冷ます速さです。

出典

  1. 公的機関 大阪府 セレウス菌、ウエルシュ菌による食中毒を防ごう!
  2. 公的機関 厚生労働省 家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
  3. 公的機関・英語 オクラホマ州立大学エクステンション(2021) Blanching is important part of vegetable freezing process
  4. 公的機関・英語 米国家庭食品保存センター(ジョージア大学) Blanching Vegetables