煮汁の量

煮る・蒸す

煮汁の量は、ひたひたにするかたっぷりにするかで仕上がりが変わる、煮物の分かれ目です。

使いどころ

煮物全般に関わる考え方で、じゃがいもや大根の含め煮のように少ない煮汁でじっくり味を含ませる料理と、汁自体を飲む煮魚やおでんのようにたっぷりの煮汁を前提にする料理とでは、必要な量がまったく違います。どちらを目指すかを決めずに調味料の分量だけを真似すると、味の濃さが大きくずれてしまいます。

やり方

含め煮なら食材の頭が少し出るくらいを目安にし、煮詰まってきたら落とし蓋で対流を保ちながら水分の蒸発を管理します。汁ごと味わう料理では、逆に煮詰めすぎて量が減らないよう、火加減を弱めに保つ必要があります。途中で煮汁が足りなくなったら、水ではなくだしや酒を足すと、味がぼやけずに済みます。水加減に迷ったら、落とし蓋をしたときに表面がわずかに覗く程度を一つの基準にすると、失敗が少なくなります。

コツ・注意

煮汁が多すぎると、対流はできても味が薄まったまま食材にしみ込みません。煮汁が少ないほど濃度が上がり、同じ調味料の量でも味が濃く感じられます。味付けは煮汁の量を決めてから、その量に対する塩分・糖分の比率で考えると、失敗が減ります。レシピの分量をそのまま使う場合も、鍋の大きさや食材の量に合わせて煮汁の量を調整することを忘れないようにします。鍋の直径や深さが違えば煮汁の減り方も変わるため、分量に固執せず実際の様子を見て調整することが大切です。