豆・茶葉図鑑

エチオピア(コーヒー生産国)

エチオピアは、コーヒーの原産地とされる国で、ジャスミンのような花や桃を思わせる香りが持ち味です。アラビカ種の原産地とされる国で、2025年のゲイシャのゲノム論文もエチオピアをコーヒーの起源の中心として書きます。産地名はイルガチェフェ、シダモ、グジなど。Coffee Coach RYDE(豆の販売もする配信者)は…

ブラジル(コーヒー生産国)

ブラジルは、世界のコーヒー生産量の3〜4割を占める最大の生産国で、味の物差しにされる豆です。世界のコーヒー生産量の約3〜4割を占める国です(UCCコーヒーアカデミーの説明)。味はアーモンドやヘーゼルナッツ、カカオを思わせる香ばしさと、尖らない穏やかな酸味。突出した個性より、バランスの良さが持ち味です。…

精製方法(ウォッシュトとナチュラル)(コーヒー品種・精製)

精製方法(ウォッシュトとナチュラル)は、実から豆を取り出す工程の違いで、産地よりも味を大きく変えることがあります。収穫したコーヒーの実から種(=豆)を取り出す工程です。ウォッシュトは果肉を除いてから、発酵槽で微生物にぬめりを分解させて水で洗い落とす方式。ナチュラルは実ごと天日乾燥させてから脱穀する方式。…

ゲイシャ(コーヒー品種・精製)

ゲイシャは、エチオピア原産の品種で、品評会で高値がついたことから価格が桁違いになりました。エチオピアのゲシャ村の名に由来する品種で、1930年代に同国の森で集められました。タンザニアと中米の研究機関を経て1960年代にパナマへ配られ…

煎茶(日本茶)

煎茶は、日本の緑茶の8割を占める、蒸して揉みながら仕上げる茶です。日光を浴びて育てた茶葉を、摘んですぐ蒸して酸化を止め、揉みながら乾燥させ、針のような形に仕上げた茶です。農林水産省の広報誌は、この製法は江戸時代に宇治で生まれたと紹介します。さわやかな香りと、うま味・渋み・苦みのバランスが持ち味です。…

玉露(日本茶)

玉露は、新芽を日光から遮って育てることで、うま味を強くした緑茶です。玉露とは、新芽が出たあと約20日、よしずや寒冷紗で茶園の日光を遮って育てた緑茶です。静岡県立大学の総説によると、日光の下ではテアニンがグルタミン酸とエチルアミンに分解されますが、遮光でその分解とカテキンの合成が抑えられ…

ほうじ茶(日本茶)

ほうじ茶は、煎茶や番茶を強火で焙じることで、香りと味の性格がまるごと変わる茶です。煎茶や番茶を強火で焙じた茶で、緑茶の仲間です。中国・浙江大学のチームは、蒸した緑茶を軽・中・強に焙煎して比べ、強く焙煎した茶ではカテキンの多くが減り、ピラジン類などの揮発成分が大きく増えたと報告しています。…

紅茶(アッサム・ダージリン)(紅茶・中国茶)

紅茶(アッサム・ダージリン)は、緑茶や烏龍茶と同じ茶葉を、完全に酸化させて作る茶です。緑茶・烏龍茶・紅茶は、すべて同じチャノキの葉です。違いは酸化の度合いで、緑茶は酸化させず、烏龍茶は途中で止め、紅茶は完全に酸化させたもの。アッサムは標高45〜60mの低地で育つ力強い茶、ダージリンは標高600〜2000mの高地で育ち…

烏龍茶(紅茶・中国茶)

烏龍茶は、酸化を途中で止める半発酵茶で、緑茶寄りから紅茶寄りまで幅広い味を持ちます。酸化を途中で止めた半発酵茶で、止める度合いによって緑茶寄りから紅茶寄りまで幅があります。中国・華南農業大学のチームは、萎凋(摘んだ葉をしおれさせる工程)で脱水の速さを変えて比べ、脱水が速い区で青臭いアルデヒドが減り…

ハーブティー(カフェインを含まないもの)(ハーブ・その他)

ハーブティー(カフェインを含まないもの)は、チャノキ以外の植物から作るため、厳密にはお茶ではありません。チャノキ以外の植物の葉や花、種などから作る飲みもので、厳密にはお茶ではなく「ティザーヌ」と呼ばれます。マレーシア科学大学などの研究者による総説は、多くはカフェインを含まず、柔らかい花や葉は湯に浸し…

コロンビア(コーヒー生産国)

コロンビアは、世界有数の生産量を誇る南米の国で、ほぼ全量を水洗式で仕上げる、癖の少ないバランス型の豆です。世界有数の生産量を誇る国で、ほぼすべての農園が水洗式で精製するという珍しい統一感があります。国土の大半が山岳地帯で、太平洋側とカリブ海側、アンデス山脈という3つの山系にまたがって産地が点在するため…

グアテマラ(コーヒー生産国)

グアテマラは、火山性の土壌と高地の産地が多く、チョコレートのようなコクとほのかなスモーキーさを持つ豆です。火山性の土壌と高地の産地が多く、コクのある甘さとほのかなスモーキーさを併せ持つ豆が知られています。代表的な産地であるアンティグアは活火山に囲まれた盆地で、昼夜の寒暖差が実の成熟をゆっくり進め…

ケニア(コーヒー生産国)

ケニアは、ブラックカラントやトマトを思わせる、輪郭のはっきりした強い酸味で知られる産地です。ブラックカラントやトマトを思わせる強い酸味で知られる産地です。政府主導のオークション制度で品質ごとに取引される仕組みが早くから整えられていて、AA・ABなどの粒の大きさによる等級が付けられます。…

インドネシア(マンデリン)(コーヒー生産国)

インドネシア(マンデリン)は、スマトラ式という独特の精製方法から生まれる、土や木の根を思わせる濃厚な香りの豆です。スマトラ島で行われるスマトラ式という独特の精製方法から生まれる豆です。果肉を除いた豆をまだ水分の多い状態で脱穀するため、土や木の根を思わせる濃厚な香りと、とろりとした質感が生まれます。酸味は控えめで…

コスタリカ(コーヒー生産国)

コスタリカは、法律でロブスタ種の栽培を禁じ、国内の豆がすべてアラビカ種という珍しい中米の国です。法律でロブスタ種の栽培が禁止されており、国内で作られる豆はすべてアラビカ種という珍しい国です。小規模な精製所(マイクロミル)が農園ごとに味を作り込む文化が根づいていて、大手が一括して精製する国とは仕組みが異なります。…

ホンジュラス(コーヒー生産国)

ホンジュラスは、中央アメリカ最大の生産量を持ちながら、産地としての知名度は長らく控えめだった国です。中央アメリカで最大の生産量を持つ国でありながら、周辺国に比べると産地としての知名度は長らく高くありませんでした。近年は品評会「コーヒー・オブ・エクセレンス」で高評価を得る農園が増え…

ルワンダ(コーヒー生産国)

ルワンダは、アフリカ内陸の高地で育つ、紅茶や柑橘を思わせる明るい酸味とすっきりした後味の豆です。アフリカ中部の内陸国で、標高1500〜2000m前後の高地に小規模な農家が多く集まっているのが特徴です。ほとんどの豆が水洗式で精製され、紅茶や柑橘を思わせる明るい酸味と、すっきりとした後味が持ち味とされています。…

ペルー(コーヒー生産国)

ペルーは、有機栽培やフェアトレード認証を受けた豆の比率が高く、癖の少なさが持ち味の産地です。有機栽培や認証豆の比率が高いことで知られる国です。アンデス山脈の高地に小規模農家が点在し、大規模な化学農薬に頼らない栽培が伝統的に行われてきました。味わいは穏やかな酸味とナッツやチョコレートを思わせる甘さで…

ベトナム(コーヒー生産国)

ベトナムは、生産量では世界第2位を誇り、練乳を加えて飲む文化とともに広まったロブスタの国です。生産量ではブラジルに次ぐ世界第2位の国ですが、栽培されている豆の大半はアラビカ種とカネフォラ種のうちカネフォラ種(ロブスタ種)です。苦みが強くカフェイン含有量も多いのが特徴で、練乳を加えて飲む文化が広く根づいています。…

アラビカ種とカネフォラ種(コーヒー品種・精製)

アラビカ種とカネフォラ種は、流通するコーヒーのほぼすべてを占める2つの原種で、アラビカは香り高く、カネフォラは苦みが強いのが特徴です。コーヒーの木にはいくつか種類がありますが、流通のほぼすべてを占めるのがアラビカ種とカネフォラ種(ロブスタ種)の2つです。アラビカ種は標高の高い涼しい地域を好み…

ブルボン(コーヒー品種・精製)

ブルボンは、インド洋のブルボン島から世界へ広まった、丸みのある甘さとなめらかなコクを持つ古参品種です。アラビカ種の中でも古くから栽培されてきた品種の一つで、インド洋のブルボン島(現レユニオン島)に持ち込まれた木がルーツとされています。そこから中南米やアフリカへ広がり、多くの派生品種のもとになりました。丸みのある甘さと…

ティピカ(コーヒー品種・精製)

ティピカは、現在のアラビカ品種の多くが枝分かれした大本とされる、香り高く栽培に手間がかかる原種です。多くのアラビカ種がこの品種から枝分かれしたとされる、いわば大本の品種です。澄んだ酸味とクリーンな後味を持ち、香りの評価が高い一方、収穫量が少なく病気に弱いという弱点があります。歴史的にはイエメンからインドネシア…

SL28とSL34(コーヒー品種・精製)

SL28とSL34は、ケニアの研究機関で選抜された、ブラックカラントを思わせる強い酸味を持つ2つの品種です。ケニアの研究機関で選抜・開発された品種です。SL28は乾燥や病気への耐性が比較的高く、SL34は湿った土壌でよく育つとされ、どちらもブラックカラントを思わせる強い酸味を持つことで知られています。…

ハニープロセス(コーヒー品種・精製)

ハニープロセスは、果肉を除いたあと、ぬめりを残したまま乾燥させて甘さとまろやかさを引き出す精製方法です。果肉を除いたあと、ぬめりを残したまま天日乾燥させる方法です。ミューシレージと呼ばれる、豆の周りの粘性のある部分を残すのが特徴です。ウォッシュトとナチュラルの中間に位置し、コスタリカで確立され広まったとされています。…

アナエロビックファーメンテーション(コーヒー品種・精製)

アナエロビックファーメンテーションは、密閉したタンクの中で酸素を断って発酵させる、香りとフルーティーさを重視した新しい精製方法です。収穫した実を密閉したタンクの中で酸素を遮断して発酵させる、比較的新しい精製方法です。温度や時間を管理しながら発酵させることで…

かぶせ茶(日本茶)

かぶせ茶は、覆いを短くかけて育てる、煎茶と玉露の中間にあたる緑茶です。収穫前の1週間から10日ほどだけ茶園に寒冷紗などの覆いをかけて育てる緑茶です。玉露は20日以上、煎茶はまったく覆わないのに対し、かぶせ茶はちょうど中間の期間だけ日光を遮ります。そのため渋み成分のカテキンが抑えられ…

番茶(日本茶)

番茶は、硬めの葉や遅く摘んだ茶葉で作る、日常づかいの緑茶です。煎茶に仕立てたあとに残る硬めの葉や茎、夏以降に遅い時期に摘んだ茶葉などから作る緑茶の総称です。「番茶」という一つの規格があるわけではなく、地域によって定義に幅があります。京都の京番茶は葉を蒸さずに炒って燻したような香ばしさが特徴で…

玉緑茶(日本茶)

玉緑茶は、仕上げの精揉という工程を省くため、葉が勾玉状に丸まる緑茶です。製造の最終工程で茶葉をまっすぐに伸ばす「精揉」という工程を行わないため、茶葉が勾玉のように丸くよじれた独特の形に仕上がる緑茶です。見た目の特徴から通称「ぐり茶」とも呼ばれています。佐賀県嬉野や長崎県が主な産地で、精揉を省く分…

釜炒り茶(日本茶)

釜炒り茶は、蒸さずに鉄鍋で炒って酸化を止める、香ばしい緑茶です。摘んだ茶葉を蒸さずに、熱した鉄鍋で炒ることで酸化を止める製法で作る緑茶です。日本の緑茶の多くが蒸気で酸化を止める「蒸し製」であるのに対し、釜炒り茶は中国から伝わった古い製法を今に残しているとされ、佐賀県や熊本県…

碾茶と抹茶(日本茶)

碾茶と抹茶は、覆いをかけて育てた茶葉を揉まずに乾燥させ、石臼などで粉にしたお茶です。玉露と同じように20日以上にわたって茶園に覆いをかけて育てた茶葉を、揉まずに蒸して乾燥させただけのものが碾茶です。煎茶や玉露が揉みながら乾燥させて針状に仕上げるのに対し、碾茶は葉の形をほぼそのまま残します。…

茎茶(かりがね)(日本茶)

茎茶(かりがね)は、煎茶や玉露を仕上げる際に選り分けられる、茎や葉脈だけを集めた茶です。煎茶や玉露を仕上げる工程で、葉の部分と選り分けられた茎や葉脈だけを集めて作るお茶です。もとが葉ではなく茎という副産物のような立ち位置ですが、玉露や碾茶と抹茶づくりに使われた上質な茎から作られるものは特に「かりがね」と呼ばれ…

セイロン(紅茶・中国茶)

セイロンは、スリランカで作られる紅茶で、標高によって味の系統が分かれます。スリランカ(旧称セイロン)で作られる紅茶の総称です。同じ国の紅茶でも標高によって味の系統が大きく分かれ、標高の高い産地で作られるウバやヌワラエリヤは香り高く渋みの締まった味、標高の低い産地のものは色が濃く出て穏やかな味になる傾向があります。…

ケニア紅茶(紅茶・中国茶)

ケニア紅茶は、アフリカ最大の紅茶輸出国ケニアで作られる、葉を細かく砕いて丸めるCTC製法の茶です。アフリカ最大の紅茶輸出国であるケニアで作られる紅茶です。多くの茶園でCTC製法と呼ばれる、葉を細かく砕いて粒状に丸める加工方法が採用されており、短時間で濃い色と味を出しやすい製法です。…

キーマン(紅茶・中国茶)

キーマンは、中国安徽省で作られる紅茶で、蘭を思わせる甘い香りが持ち味です。中国安徽省祁門県で作られる紅茶で、蘭の花や果実を思わせる甘い香りが「祁門香」と呼ばれ、古くから高く評価されてきました。インドのダージリン、スリランカのウバと並んで世界三大紅茶の一つに数えられることもあります。…

ジャスミン茶(紅茶・中国茶)

ジャスミン茶は、緑茶にジャスミンの香りを移して作る、中国の花茶です。緑茶(まれに白茶や烏龍茶)の茶葉に花のような香り(フローラル)を移して作る、中国の「花茶」と呼ばれる分類のお茶です。福建省が代表的な産地とされ、茶葉とジャスミンの花を重ねて取り除く工程を何度も繰り返して香りをじっくり吸わせる…

プーアル茶(紅茶・中国茶)

プーアル茶は、微生物の力で発酵させて熟成させる、中国雲南省の黒茶です。中国雲南省で作られる後発酵茶(黒茶)と呼ばれる分類のお茶です。茶葉を自然にゆっくりと長期熟成させる生茶と、人工的に短期間で発酵を進めて仕上げる熟茶の2種類に大きく分かれ、多くは円盤状などに固めた「餅茶」と呼ばれる形で流通しています。…

鉄観音(紅茶・中国茶)

鉄観音は、福建省安渓で作られる烏龍茶で、球状に丸めた茶葉が湯の中で開きます。中国福建省安渓県で作られる烏龍茶の代表的な品種です。茶葉を硬い球状に丸めて仕上げる独特の製法が特徴で、湯を注ぐと丸まった葉が少しずつほどけて開いていく様子を見ることができます。名前の由来には諸説あり…

ルイボス(ハーブ・その他)

ルイボスは、南アフリカ原産のマメ科の植物から作る、カフェインを含まない赤みの飲みものです。南アフリカ原産のマメ科の植物、アスパラサス・リネアリスの葉や茎から作る飲みものです。茶葉を発酵させ赤みの強い色に仕上げるタイプと、発酵させずに緑がかった色を残すグリーンルイボスがあり、どちらもカフェインを含みません。…

カモミール(ハーブ・その他)

カモミールは、乾燥させるとりんごに似た甘い香りが出るハーブで、就寝前に選ばれることが多い飲みものです。キク科の植物の花を乾燥させて作るハーブです。生の花は目立った香りが少ない一方、乾燥させるとりんごに似た甘い香りが強く出ることで知られています。カフェインを含まないため…

麦茶(ハーブ・その他)

麦茶は、大麦を焙煎して煮出す、チャノキを使わない飲みものです。大麦を焙煎してから煮出して作る飲みものです。煎茶や紅茶(アッサム・ダージリン)のもとになるチャノキとはまったく別の植物であるイネ科の穀物が原料で、カフェインを含みません。焙煎した麦の香ばしさが持ち味で、日本では夏の飲みものとして古くから親しまれてきました。…