玉露

日本茶

玉露は、新芽を日光から遮って育てることで、うま味を強くした緑茶です。

どんな味?

玉露とは、新芽が出たあと約20日、よしずや寒冷紗で茶園の日光を遮って育てた緑茶です。静岡県立大学の総説によると、日光の下ではテアニンがグルタミン酸とエチルアミンに分解されますが、遮光でその分解とカテキンの合成が抑えられ、煎茶よりテアニンが多くカテキンの少ない茶になります。京都府茶業研究所は、被覆栽培の茶は鮮緑色で独特の芳香、まろやかな旨味と甘味があると書きます。

選び方

覆う日数の線引きは地域で違い、Tezumi(日本茶を扱う事業者の動画)は、京都では14日未満は煎茶、ほかでは7〜14日をかぶせ茶、3〜4週間を玉露と呼ぶと話します。資材は黒い寒冷紗が一般的で、よしずとわらの「本ず」は伝統の方法(京都府茶業研究所)。産地は宇治と八女が知られます。玉露は煎茶の上位の等級ではなく別の種類、と Tezumi は言います。

向いている淹れ方

湯温は約40〜60℃、時間は1〜2分ほどで、二煎目以降は湯温を上げて待つ時間を短くします(宇治茶世界文化遺産登録推進の事務局)。静岡県立大学の総説の表(1つの文献のデータ)では、葉はEGCGがテアニンより多いのに、茶葉10gに60℃の湯60mLを2分置いた液ではテアニンが約2,800mg/L、EGCGが約1,100mg/Lでした。サムライ茶人は、湯温を下げるのはカテキンを出にくくするためと説明します。

保存

煎茶と同じですが、より繊細です。少量ずつ買って早く使い切るのが結局いちばんおいしく飲めます。

出典

  1. 論文・英語 Unno K, Kameoka Y, Nakamura Y(静岡県立大学 茶学総合研究センター)(2026) Compositional Diversity and Functional Interactions of Bioactive Compounds in Japanese Green Tea: Focus on Matcha, Sencha, and Gyokuro
  2. 公的機関 宇治茶世界文化遺産登録推進プラットフォーム事務局(京都府農林水産部農産課内) お茶のおいしい淹れ方(玉露)
  3. 公的機関 京都府農林水産技術センター 茶業研究所 被覆栽培(覆い下栽培)
  4. 動画・英語 Tezumi Exploring Gyokuro | An Introduction to this Powerful Shaded Tea
  5. 動画 サムライ茶人 / SAMURAI CHAJIN 【初心者向】美味しい玉露の淹れ方

解説動画: 玉露は50度の湯で淹れる、湯冷ましと時間の目安/名もなき茶師 / 新井製茶

少量を濃く飲むお茶: 玉露は凝縮されたうま味を、ごく少量の湯で飲むお茶なので、煎茶と比べて小さな茶器を使うと説明している。動画で使っているのは90ccと40ccの急須。手元に玉露用が無ければ煎茶用でも構わない。水は水道水でもよいが、一度沸騰させたものを使う。

湯温の作り方: 湯冷ましは、器から器へ移すことで作る。移すたびに5〜10度下がり、撮影時は冬なので1回で10度下がる計算。100度の湯を器から器へ移して90度・80度・70度・60度と落とし、しばらく置いて50度にする。ここまで冷ましてから急須に注ぐ。

茶葉の量と待ち時間: 茶葉は1人あたり2〜3gで、ティースプーン1杯がおよそ3gの目安。3人分なら3杯を急須に入れている。浸出時間は2分。出てくるお茶は1人あたり10cc程度とごく僅かで、小さな湯のみに少しだけ注ぐ形になる。

玉露の特徴: まとめとして、被覆栽培による覆い香(青のりのような香り)と、玉露特有の甘みを特徴に挙げている。日本茶はうま味のある唯一の飲みもので、その意味で玉露は日本茶を代表するお茶だ、と締めくくっている。