ゲイシャ
コーヒー品種・精製
品種ひとつで、価格が桁違いになった
どんな味?
エチオピア南西部のゲシャ地方に由来する品種で、パナマのエスメラルダ農園が2004年の品評会に出して世界的な評価を得たことで一気に知られました。ジャスミンのような花の香り、ベルガモット、桃を思わせる甘さが特徴です。
選び方
高価です。100gで数千円という価格帯も珍しくありません。まずはカフェで1杯飲んでみて、価格に見合うと感じるかを確かめるのが現実的な順序です。
向いている淹れ方
浅煎りのハンドドリップ一択と言ってよい豆です。ミルクを入れると香りが完全に消えます。ブラックで、少し冷めてくる過程の香りの変化まで含めて楽しむものです。
保存
香りが命なので、少量を買って、焙煎日から2週間以内に飲み切る。冷凍保存という手もありますが、出し入れのたびに結露するので、小分けにしてから凍らせてください。
解説動画: ゲイシャはなぜ高いのか、精製違いで何が変わるか/【神の舌を持つコーヒーバイヤー】葛西甲乙
どこから広まった品種か: パナマのコーヒーを集めた品評会に、エスメラルダ農園のゲイシャが出たことが出発点だと語っている。他のコーヒーでは出せない華やかな風味がそこで出て、一気に世界へ広まった。ただし一級の農園から苗をもらって自分の土地に植えても、同じようにはできない—— 栽培環境との結びつきが強い、と釘を刺す。話し手が買っているホンジュラスでゲイシャが世に出たのは2016年。
なぜ高いのか: 収穫量が少なく、病気にも弱くて栽培に気を使うことがまずコストになる。加えて一般のコーヒーには世界の相場があるが、スペシャルティコーヒーには相場がほぼ無いため、評価が高いほど値段が上がっていく。有名農園のものは農園名が付くだけで桁が変わる、とも。苗を植えてから収穫できるまで最低3年かかる。
精製違いの飲み比べ: 同じ国のゲイシャを、ウォッシュド・ハニー・ナチュラルの3つで比べている。ウォッシュドは透明感と明るい酸で、青りんごのような爽やかさ、ハニーは蜂蜜を思わせる甘さと、液体のとろみが増した口当たり、ナチュラルはベリーのような果実感。どれも共通して華やかで、渋みや苦みがまったく無いと評している。
買うときの注意と、価格の考え方: ゲイシャと名が付いていても全部が素晴らしいわけではない。今はスーパーでも売られているが、国を問わず良いものもそうでないものもあるので飲んで確かめてほしい、という立場。価格については100gで4000円でも、1杯10gなら400円—— この体験ができるなら高くない、という捉え方を示している。