ローチェア
家具・収納
ローチェアは、焚き火をゆっくり眺めるのに向く低い椅子。
どんな道具?
ローチェアは、座面が地面に近い折りたたみの椅子です。たろーキャンプ(18分の動画)は、ハイバックのリクライニングチェア3脚を実測し、座面の高さは、1脚が26.5センチ、ほかの2脚が29センチでした。椅子から立ち上がるときの力について、39本の実験研究をまとめた2002年のレビュー(Janssenら)は、低い座面に比べて座面を高くすると、膝にかかる力は最大で6割、股関節は最大で5割減っていました。たろーキャンプは、26.5センチの1脚は低すぎて座り心地が良くないとしています。
選び方
座面の高さを選ぶとき、低いものは立ち上がりに力がいります。肘掛けがあると、立ち上がるときに股関節にかかる力は約半分になります(Janssenらのレビュー)。耐荷重は、たろーキャンプが比べた3脚のうち、最も高い1脚が約200キロで、ほかの2脚の倍以上でした。リクライニングのヘッドレストは、柔らかすぎると頭が沈んで首が疲れると、たろーキャンプは述べています。3脚のうちASOBUは、座面と背もたれの間に隙間があり、冬はそこから風が入ってお尻が寒く感じると述べています。
使い方のコツ
キャンプ場の柔らかい地面では脚が沈みます。Dan Becker(英語・10分の動画)は、脚に差し込むパッドを付けたチェア(Nemo Moonlight Elite)を泥の中で試し、泥に沈みにくくするためのものだと説明しています。布製のシートに焚き火の火が付けば、Dan Becker(英語)は買い直しになると話しています。難燃性のシートも全く燃えないわけではないと、たろーキャンプは述べ、ASOBUは難燃性がないので焚き火の近くでは気を使うとしています。
手入れ・注意
帰ってからは砂を払い、湿っていれば陰干しします。生地にできた小さな穴は補修シートを表と裏から貼ると広がりを止められます。金属部は雨や海風のあとに水拭きしておくと、可動部の動きが渋くなりにくくなります。
出典
- 論文・英語 Janssen WG, Bussmann HB, Stam HJ(2002) Determinants of the sit-to-stand movement: a review
- 動画 たろーキャンプ 3つの超人気キャンプチェアを徹底比較!どれがおすすめ?【AS2OV ハイバックローバーチェア / WAQ リクライニングローチェア / Hilander クライマックスローチェア】
- 動画・英語 Dan Becker I think I found the new KING of camp chairs
- 動画・英語 Dan Becker You've never seen a camp chair like this
解説動画: キャンプチェア8タイプ比較とローチェアの選び分け/たろーキャンプ
概要: キャンプチェアをヘリノックス系のローチェアとハイバック、グラウンドチェア、カーミット系、ハイバックローチェア、リクライニングローチェア、ハイチェア、ラウンジチェアの8タイプに分け、収納性・設営のしやすさ・座り心地・向いている人を比較する回。特定の商品同士ではなくタイプごとの比較になっている。
ヘリノックス系:軽量コンパクトで持ち出しやすい: 最大の利点は収納が軽量コンパクトなことで、バックパックに詰めて徒歩キャンプにも持っていける。フレームはショックコード入りで半自動のように組め、あとはシートを被せるだけ。座ると体重でシートが左右から包み込む座り心地になる。ハイバックはノーマルより横幅が狭く座面も少し低いため包まれ感が強く、背中まで支えてくれる。軽い分、強風時は飛ばされないよう注意が要る。グラウンドチェアは約640gとさらに軽いが、座面が低く立ち上がりにくい。
カーミット系:座り心地より見た目: 本家はパーツを分解して細かく収納でき、バイク好きが作ったルーツからツーリングにも持ち出しやすいサイズになっている。設営は慣れれば難しくないが他より手間がかかる。二つ折りで収納する方法はかさばる代わりに開くだけで一瞬で立つ。座り心地は他のタイプに比べると正直よくないし、背中が空くタイプは冬は寒い。それでもウッドフレームの質感でサイトが一気に引き締まるため、見た目が好きな人向けと位置づけている。
座り心地重視:ハイバックローチェアとリクライニング: 収納が大きく重いので車でのキャンプが前提になるが、開くだけで設営でき座り心地は最上位。代表例のローチェア30は背中までしっかり支え、傾斜が少ないので作業がしやすく立ち上がりやすい。リクライニングタイプはさらにかさばるものの、フットレストと合わせて寝転べるのが唯一の強み。ただし座面が後ろに傾いた製品が多く、傾きの少ないチェアの方が座りやすいと感じる人も多いと指摘している。
ハイチェア・ラウンジチェアと選び分け: 座面高30cm前後をローチェア、40〜50cmをハイチェアと呼ぶことが多い。ハイチェアは自然な姿勢で座れて立ち上がりも楽だが、ローテーブルと合わないため道具ごとハイスタイルで揃える必要が出てくる。安価なラウンジチェアはフレームが体に当たり肘掛けもたわむため勧めにくい。選び分けは、徒歩やバイクならヘリノックス系、車なら好みで選び、見た目ならカーミット系、座り心地ならハイバックやリクライニング。製品ごとの耐荷重も体格の大きい人は確認しておく。