オメガ星雲
星雲
見え方: 双眼鏡で見える
双眼鏡で形が分かる、数少ない散光星雲です。見えるのはオメガの字ではなく、水に浮かぶ白鳥のような棒と鉤の形をしています。
何がどう見えるか
6.0等の、横に伸びた明るい棒として見えます。肉眼では天の川の粒立ちに紛れますが、双眼鏡に入れるとはっきりした直線の光が浮かび、その一端から淡い光が鉤のように曲がって伸びます。北へ2.5度離れたわし星雲が星団のまわりの淡い光に見えるのに対し、こちらは面ではなく線として目に入るのが違いです。
探しかた(目じるしからの道順)
いて座の天の川を、干潟星雲から北へたどります。三裂星雲を過ぎてさらにおよそ8度進むと、たて座との境目に近い、天の川の明るい部分に入ります。双眼鏡の視野を天の川の流れに沿って北へ送り続けるのが道順で、途中に星団と星雲が数珠つなぎに現れます。棒状の光が見えたら、そこがオメガ星雲です。
双眼鏡で何が増えるか
7倍でも棒は見え、10倍では棒の北側に広がる淡い面が分かります。この面が加わって、全体が水に浮かぶ白鳥の首と胴に見えるようになります。別名の白鳥星雲、馬蹄形星雲、チェックマーク星雲はどれも同じ姿を別の物にたとえた呼び名で、違う天体を指しているわけではありません。そらし目にすると鉤の先まで追えます。
写真との落差
写真では、赤い雲の中に濃い塵の筋が入り組んだ、面の広い天体として写ります。目に映るのはその中でいちばん明るい一本の棒と、その延長だけです。ギリシャ文字のオメガに見立てたのはハーシェルが1833年に描いた図が元で、写真の全体像とも、双眼鏡の見え方とも一致しません。色も出ず、灰白色の光にとどまります。
正体
大質量の若い星が、生まれた雲を内側から光らせている場所です。距離はおよそ5000から6000光年と見積もられ、オリオン大星雲より四倍以上遠くにあります。それでも同じくらいの等級に見えるのは、電離しているガスの量が桁違いに多いためです。棒に見える部分は、雲の表面が手前の星に照らされて光っている境目にあたります。