惑星どうしの接近
惑星の見え方
明るい惑星が二つ、すぐ近くに並んで見える夜があります。太陽から見て同じ方向に来る会合の前後で、地球から見た方向までそろう時期にあたります。
いつ、どちらの空に出るか
どちらの空かは組み合わせで決まります。金星や水星が入る組は太陽から離れられないので、日の入り後の西の低空か、日の出前の東の低空に限られ、薄明の残る空では暗いほうを見失います。外惑星どうしなら真夜中の空でも並びます。間隔は暦計算室「暦Wiki 惑星/会合」の惑星同士の会合周期で、火星までの組ならせいぜい2年程度、木星と土星は約20年です。
肉眼でどこまで見えるか
明るさの差を同じ高さの同じ空で見比べられるのが、この夜の値打ちです。近づいて見えるだけで、どちらも点のままで大きくはなりません。詰まり具合は回ごとに違い、暦計算室が並べた木星と土星の合の一覧では、離角が6分角まで縮む回もあれば1度を超える回もあります。1度は満月およそ2つ分の幅です。低空の霞に入れば、暗いほうから先に消えます。
双眼鏡で何が増えるか
二つが同じ視野に収まります。双眼鏡の実視界は7倍クラスで6度から7度ほどあり、離角が数度までの接近なら一枚の丸の中に並びます。見比べて分かるのは白っぽい木星と赤みの火星という色の差と、明るさの差です。またたきの弱さも同じ視野で並べて確かめられます。手持ちでは像が泳いで色が読みにくく、肘を固定すると落ち着きます。
ほかの星との見分けかた
並んだ片方が恒星ということもあります。黄道の近くには明るい恒星があり、しし座のレグルスやさそり座のアンタレスは惑星と紛れます。数日から数週間おいて同じ方角を見ると、惑星のほうだけがずれています。またたきの弱さも手がかりになりますが、地平線に近いほど大気の層が厚く、惑星でもまたたいて見えます。
よくある勘違い
並んで見えても、二つが近づいたのではありません。会合は太陽から見て同じ方向に来る現象で(暦計算室「暦Wiki 惑星/会合」)、地球から見た方向までそろうのは見かけのうえだけです。太陽からの距離は金星が約0.72天文単位、木星が約5.2天文単位と桁が違い、奥行きは目に出ません。月が並ぶ夜や月が惑星を隠す現象は別で、惑星食で扱います。