ガリレオ衛星
惑星の見え方
木星のわきに、四つの点が一直線に並びます。日本天文学会「天文学辞典」は木星に近い順にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストと並べており、双眼鏡でいちばん見て分かる変化がここにあります。
いつ、どちらの空に出るか
木星が空にいる時間帯が、そのまま観望の時間です。衝のころは日の入りから明け方まで、一晩中追えます。合をはさむ時期は木星ごと見えません。並びは止まっておらず、一晩のうちにも間隔が変わり、翌日には順番が入れ替わります。周期の短いイオが二日足らずで一周するためで、同じ形の並びを続けて見る夜はまずありません。見るたびに並びを書き留めておくと、入れ替わりが分かります。
肉眼でどこまで見えるか
肉眼ではまず見えません。四つとも5等から6等で、単独なら肉眼の範囲に入る明るさですが、すぐ横に木星の強い光があるため、そのまぶしさに埋もれます。視力の良い人が外側のカリストを見分けたという報告はあるものの、空の暗さも視力も限られた条件の話です。木星を建物の陰に隠して光を遮ると、条件は少し良くなります。双眼鏡の有無が、この項目では見える見えないを分けます。
双眼鏡で何が増えるか
ここが双眼鏡でいちばん報われるところです。双眼鏡を向けると、木星をはさんで小さな点が左右に並びます。手持ちでは震えて数が減るので、手すりに肘を置くか双眼鏡用の三脚に載せて像を止めると、見える点が一つ二つ増えます。並びはほぼ一直線で、赤道面をほぼ真横から見ているためです。一時間おきでも間隔は動き、四つそろう夜も三つしか見えない夜もあります。
ほかの星との見分けかた
五つ目の点が見えたら、背景の恒星を疑います。分ける手は一晩か二晩おいて位置を見ることで、衛星は木星と一緒に動き、並びの中で位置を変えますが、恒星は置き去りにされます。並びの向きも手がかりで、四つはほぼ一直線に載ります。線から外れて光る点は、衛星ではありません。一度きりの観察では、この区別はつきません。
よくある勘違い
四つそろわない夜があります。木星の手前を通るときや背後に回るとき、影に入るときは見える数が三つや二つに減ります。数え足りないのは道具のせいだけではありません。逆に五つ数えたときは、近くの恒星が紛れ込んでいるほうを疑います。四つの点は木星の輪でも背景の星でもなく、それぞれが月ほどの大きさを持つ衛星です。