ペガスス座

秋の星座

見え方: 肉眼で見える

秋の宵に南の空へ、大きな四辺形が一つ立ちます。ペガススの大四辺形と呼ばれる枠で、北東の角だけはアンドロメダ座の星として境界が引かれています。

形のたどりかた

馬の姿より先に、四つの角を結びます。南西のマルカブから北西のシェアトへ上がり、東へ渡って北東の角、そこから南へ下りて南東のアルゲニブに戻ると、一辺およそ15度の枠が閉じます。北東の角にあたるアルフェラッツはアンドロメダ座のα星で、国際天文学連合の引いた境界では隣の星座に属します。首と前脚は南西の角から西へ伸びる3等から4等の細い列なので、明かりの多い場所では枠だけが残り、馬の姿にはなりません。

目じるしになる星

四隅のうち三つがこの星座の星です。理科年表では南西のマルカブが2.5等、北西のシェアトが2.4等前後、南東のアルゲニブが2.8等で、枠の大きさのわりに明るさは控えめです。シェアトは表面温度の低い赤色巨星で、白いマルカブと交互に見比べるとわずかな橙みが感じられる程度の差になります。星は写真のように色とりどりに見えるような鮮やかさは肉眼には届かず、四隅の名前より枠の向きと大きさを覚えるほうが役に立ちます。

見ごろの時期と南中高度

宵に南中するのは10月下旬で、国立天文台の位置の目安では20時ごろに南の高い空へ来ます。北緯35度から見ると、南辺のマルカブが南中高度およそ70度、北側のシェアトとアルフェラッツは83度前後まで上がります。頭上に近いほど通り抜ける空気は薄く、大気減光の効きも小さくなります。腕を伸ばした手のひらの幅がおよそ20度で、枠の一辺はそれより少し狭い見当です。9月の宵にはまだ東に傾き、菱形の向きで昇ります。

どこまで見えるか(緯度と空の明るさ)

枠の内側に星を何個数えられるかが、その夜の空の目盛りになります。四辺形の中には4等より明るい星が無く、市街地では一つも拾えないことが珍しくありません。郊外なら数個、天の川の見える空では十個を超えます。数える前に暗順応の時間を20分ほど置き、視線を少しずらす見方も合わせます。月のある晩は数が減るので、比べるなら月の無い時期どうしにします。枠そのものは2等台で、明るい場所でも形だけは追えます。

この中にある見どころ

双眼鏡向きの相手はペガスス座M15です。鼻先のエニフから北西へ約4度、6等台の丸いしみとして視野に入りますが、粒には分かれず綿毛のままで止まります。エニフを視野の端に置いて北西へ振ると入ります。もう一つの51番星は、太陽によく似た恒星をまわる惑星が初めて見つかった星で、マイヨールとケロー 1995 の報告によります。見た目は5等台のただの点で、姿ではなく意味のほうの見どころです。