上部タンジェントアーク
太陽のまわりに出るもの
探す位置: 太陽の側
内暈の上端に、翼を広げたような弓が接します。太陽高度によって形が変わり、低い太陽ではV字型、高くなるとM字型に近づきます。
どう見えるか
内暈の上端に接する、翼を広げた形の弓です。ウィキペディア日本語版『タンジェントアーク』は、太陽高度30度に近いと上下につぶれたM字型、低くなるほどV字型に変わるとしています。色は太陽に近い側が赤で、外へ向かうほど白くにじみます。内暈より明るいことが多く、輪の淡い空でもこの弓だけが残る場合があります。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
太陽の真上22度、内暈の上端を見ます。輪の頂点に触れる一点から左右へ翼が伸びるので、太陽と接点の距離は太陽高度が変わっても22度のままです。太陽高度がおよそ30度を上回ると下部タンジェントアークとつながり、太陽を丸く囲む外接ハロになります。真上を見上げる間も太陽本体は直接見ないようにし、双眼鏡を太陽へ向けないことも同じです。翼の開きは角度計で測れます。
なぜそこに出るか
六角柱の氷晶が、長軸を水平にして落ちるためです。柱は空気の抵抗で横倒しになり、六角形の面が地面と垂直にそろいます。光は内暈と同じ60度のプリズムを通りますが、粒の向きがそろっているぶん出口が限られ、輪ではなく弓に集まります。板が水平にそろえば左右の幻日、柱が横倒しにそろえば上の弓と、姿勢の違いがそのまま形の違いになります。
似た現象との分け方
内暈の一部との分け方は、接点の外に置けます。輪ならどこも曲がり方が同じですが、接点の上に翼が張り出していればこの弓です。幻日は左右に離れた点、環天頂アークは天頂側にあって地平線へ凸なので、ふくらむ向きが逆になります。太陽が高いときは輪と弓が重なるため、上端だけが濃く見えるかで判断します。
出ているとき空に何があるか
巻雲や巻層雲が空にかかり、柱状の氷晶が長軸を横たえてそろっているときです。内暈と同時に立つことが多く、細氷の舞う寒い朝にも観測されています。気象庁『気象観測の手引き』は巻層雲について、普通、日のかさ、月のかさ現象を生ずると記しており、その輪に弓が加わる形になります。雲を追う間、太陽本体は直接見ないようにします。