環水平アーク
太陽のまわりに出るもの
探す位置: 太陽の側
太陽の下46度に、地平線と平行な虹色の帯が横たわります。太陽が高く昇る時期の南中前後に限られ、雲の中を水平に長く伸びます。
どう見えるか
地平線と平行に、まっすぐ横へ伸びる虹色の帯です。上が赤、下へ向かって黄・緑・青と並び、弧というより直線に近い見え方をします。太陽の下に広がる巻雲や巻積雲を染めるので、雲のある部分だけが色づき、雲の切れ目で帯も途切れます。色の帯としては幅が広く、空の低い側がまとめて明るくなります。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
太陽から真下へ46度、地平線に近い高さを探します。太陽高度が58度以上でないと現れません。国立天文台 暦計算室の太陽高度でたどると、北緯35.7度の東京で南中高度が58度を超えるのは春分の後から秋分の前までで、しかも南中をはさんだ時間帯に限られます。北緯55度より北ではほとんど見られません。隔たりは角度計で当たります。太陽本体を直接見ないまま視線を下げ、双眼鏡も太陽へ向けないようにします。
なぜそこに出るか
水平に浮いた板状の氷晶の、側面から入って底面へ抜ける光路です。環天頂アークと同じ頂角90度のプリズムを、上下を入れ替えて使う形になります。板の面が水平にそろっているため、太陽が高いときだけ光が側面から入れる角度になり、58度という下限が生まれます。出口が底面なので、光は下向きに広がって太陽の下に帯を張ります。
似た現象との分け方
迷う相手は彩雲です。気象庁『気象観測の手引き』は彩雲を、ときには不規則に並び、ときには雲の縁辺にほとんど平行な帯状で現れる色彩とし、太陽から約10度の範囲内では回折がおもな原因としています。環水平アークは雲の形にかかわらず水平にまっすぐで、複数の雲をまたいでも同じ高さに並びます。主虹は太陽と反対側の半円なので、向きで切り分けられます。
出ているとき空に何があるか
太陽より下の空に、巻雲や巻積雲の薄い層が広がっているときです。気象庁『気象観測の手引き』は巻積雲を、大部分の雲片の見かけの幅が1度以下の白い雲としています。板状の氷晶が水平に浮く静かな上層を示し、同じ空に幻日がそろうこともあります。低い雲を追う間も太陽本体は直接見ないようにします。