映日
太陽のまわりに出るもの
探す位置: 太陽の側
雲海の上、太陽の真下に白い光の点が映ります。氷の板が鏡になって太陽を映し返すもので、見下ろす向きにしか現れません。
どう見えるか
色に分かれない、白く輝く一点です。WMO 国際雲図帳は、静かな水面に映った太陽の像に似たまぶしい白い点が、太陽の真下に現れる現象として説明しています。屈折を経ない反射だけでできるため色が分かれず、朝夕には夕焼け・朝焼けの色をそのまま帯びます。氷晶の傾きが増すと点は縦に伸び、下向きの光の柱へ移っていきます。輪郭は太陽より少しぼやけます。
空のどこを探すか(太陽からの角度・太陽高度)
自分より下を探します。位置は地平線をはさんで太陽と対称、つまり太陽高度と同じ角度だけ地平線の下です。見下ろす向きになるため、WMO 国際雲図帳は航空機から巻層雲を見下ろすときと冬の山岳で細氷が舞うときに限られるとしています。機内では太陽と反対側の窓が有利で、視線が下を向くぶん太陽の方は直接見ないで済む配置になります。
なぜそこに出るか
水平に浮いた板状の氷晶の面が、鏡の役をします。落下する六角板は空気の抵抗で底面を水平に保ち、その面が太陽の光をそのまま下向きへ返します。屈折を伴わないので色が分かれず、光源の形と色がほぼそのまま残ります。太陽柱をつくる仕組みと同じで、氷晶の水平からのずれが小さいほど点は締まって明るく、ずれが大きいほど上下に伸びます。
似た現象との分け方
同じ氷晶からできる仲間との分け方は、位置に置けます。真下にあれば映日、上下へ伸びる柱なら太陽柱、太陽の左右22度なら幻日で、幻日と太陽柱は地上からも見えます。映日だけが地平線より下に来るため、平地に立って見つかることはありません。水面に映った太陽とは、雲の上に浮いて見えるかで分かれ、雲海が切れれば像も切れます。
出ているとき空に何があるか
巻層雲の薄い層が足元に広がっているか、細氷が舞っているときです。WMO 国際雲図帳は、航空機からは巻層雲で、冬の山では細氷とともに観測されるとしています。気象庁『気象観測の手引き』も、細氷は顕著なかさ現象をしばしば生じると記しています。板状の氷晶がそろって水平に浮く静かな空気が要り、機内でも太陽を直接見ないようにして視線を下へ落とします。