半透明雲

雲の種と変種

高さ: 決まった高さを持たない

雲を通して太陽の位置が分かる、薄さのほうの変種です。WMO 国際雲図帳の定義は太陽や月の位置を明かすに足る半透明さで、対になる不透明雲とは同じ雲に同時には付きません。

どう見えるか

WMO 国際雲図帳の定義は「広い斑状・層状の雲で、その大部分が太陽または月の位置を明かすに足るほど半透明なもの」です。輪郭のはっきりした円盤としてではなく、明るい場所として居場所が分かる状態が目安になります。気象庁『気象観測の手引き』は高層雲の薄い部分を「ちょうど,すりガラスを通して見るようにぼんやりと太陽の存在が判る」と書いています。確かめるときも太陽本体は直接見ません。

どこにできるか(高さ・どの雲に付くか)

WMO 国際雲図帳が挙げる付き先は高積雲・高層雲・層積雲・層雲の四つで、中層と下層に限られます。上層の巻層雲や巻積雲には付きません。気象庁『気象観測の手引き』の出現高度でいえば地面付近から7kmまでの範囲に収まり、同じ層でも厚い場所は不透明雲のほうに数えられます。四つの付き先のうち高層雲や層雲は一枚の面として広がり、高積雲と層積雲は雲片の集まりなので、後者では雲片のすきまではなく雲片そのものの透け方を見ます。

なぜその形になるか

薄さを決めるのは視線が雲の中を通る間に出会う水滴や氷晶の量です。層が薄いほど、また雲粒が少ないほど光は散らされずに通り抜け、太陽の位置が残ります。同じ雲でも上昇の強い場所は厚くなるので、一枚の層の中で半透明な部分と不透明な部分が入れ替わります。WMO 国際雲図帳は、この二つを排他の関係だと定めています。

似た雲との分け方

決め手は太陽の見え方です。気象庁『気象観測の手引き』は層雲を「この雲を通して太陽が見えるときはその輪郭がハッキリ判る」、高層雲を「ぼんやりと太陽の存在が判る」と書き分けています。輪郭まで分かれば層雲、位置だけ分かれば高層雲という読み方になり、どちらもこの変種の側です。太陽が完全に隠れれば不透明雲に移ります。

この雲が出ている空で起きていること

薄い雲が広がる空では、雲粒による光の回折が見えることがあります。WMO 国際雲図帳は光環を「太陽または月を中心とする、小さな直径の色づいた輪」とし、霧や薄い雲の中のごく小さい水滴や氷の粒が作ると説明しています。同じ薄さの条件から彩雲も出ます。どちらを探すときも太陽本体は直接見ません。