扁平雲
雲の種と変種
高さ: 下層(地表〜2km)
背の低さが先に目につく、平たい積雲です。気象庁の雲の状態CL-1は、発達していない扁平な積雲を一つの区分として立てています。
どう見えるか
横の広がりが縦の高さに勝ち、上から押されたように平たい積雲です。WMO 国際雲図帳は扁平雲を垂直の広がりが小さいだけの積雲で、全体に平たく見えるものと定義しています。積雲の特徴である水平な底はそのままに、ドーム状の頭だけが低く抑えられ、綿を薄く伸ばしたような並びになります。雲底が同じ高さにそろって横一列に並び、雲と雲のあいだに残る青空のほうが広く見えます。
どこにできるか(高さ・どの雲に付くか)
高さは積雲と同じ下層で、雲底は地面付近から2kmの範囲に入ります。付く先は積雲だけで、国際雲図帳の表記はCu humです。押さえているのは雲の少し上にある安定な層で、雲底とその層との距離が近いほど平たくなるという関係になります。抑えられた頭が横へ広がり切ると、層積雲の側へ移ります。
なぜその形になるか
上へ伸びる余地が、はじめから狭いためです。国際雲図帳は積雲の性格は、雲底と、上への発達を抑えている安定層との垂直距離でほぼ決まるとし、その二つが非常に近いときに平たい姿になると書いています。上がった空気は安定層に当たった時点で横へ逃げるほかなく、頭が丸く育つ前に頭打ちになります。高積雲へ広がることもあります。
似た雲との分け方
雄大雲とは背の高さで分かれ、その間に並雲が入ります。国際雲図帳は並雲を垂直の広がりが中くらいの積雲で、頂に小さな突起や芽が出ているものと定義しており、表記はCu medです。頭に芽が出ていれば並雲、平らなままなら扁平雲という順に見ると、積雲の三つの段が区別できます。ちぎれて輪郭を失ったものは断片雲の側で、扁平雲は低くても水平な底と丸い頭の区別が残ります。
この雲が出ている空で起きていること
下層で対流は起きているものの、上の安定層に頭を押さえられている状態です。気象庁の雲の状態CL-1は発達していない扁平な積雲のある状態としてこの空を一つの区分に立て、伸びた側のCL-2とは別に記録します。「晴天積雲」の呼び名で語られてきましたが、この名が指しているのは積雲の背の低さです。