ラップで握る

握り方

ラップ越しに握り、手指を飯に触れさせない方法です。手指にいる黄色ブドウ球菌を飯へ移さないために食中毒予防の案内で紹介されていますが、素手との菌の数の違いを家庭の条件で測った資料は見当たりません。

何が変わるか

ラップ越しに握って、手指を飯に触れさせない方法です。黄色ブドウ球菌は健康な人の手指や鼻の中、傷や化膿した部分にもいるとされ、おにぎりは代表的な原因食品として自治体や食品衛生の資料に挙げられています。使い捨ての手袋も同じ目的の手順として並べて案内されており、手に傷があるときは素手で握らないという注意も添えられます。握ったあとはラップごと包んで持ち歩く形にもつながります。

分かっていること

食品安全委員会のファクトシートによれば、この菌が飯の中で増えるとエンテロトキシンという毒素を作り、毒素は加熱しても無害になりません。菌そのものは加熱で死ぬため、握る前に付けないことが手順の要点になります。東京都の家庭内の事例でも、にぎりめしが原因食品として記録されています。毒素ができてしまうと、あとから温め直す工程を挟んでも取り除けません。菌が増えるほど毒素も作られます。

分かっていないこと

ラップで握った場合と素手で握った場合で、握り上がりの菌の数がどれだけ違うかを家庭の条件で比べた資料は見当たりません。ラップ越しでは手の熱と水分が伝わりにくく、手水が要らない代わりに握る強さの伝わり方も変わります。常温で持ち歩く時間との関係も測られていません。手袋とラップのどちらが確実かを比べた報告も、食感が変わるかどうかも確認できていません。ラップより素手で握るほうがおいしいという言い方も、同じ条件で確かめられてはいません。

どう測れば分かるか

素手、手袋、ラップの三通りで握り、握った直後と室温で4時間後に菌の数を数えれば、汚染がどこで入るかが分かります。物性の側はテンシプレッサーで硬さと付着性を並べ、同じ人が同じ回数で握るという条件をそろえると、衛生と食感を別々に読めます。検体は同じ飯から取り分けます。手を洗った直後と洗わない場合を分けると、汚染の入り口も見えます。

解説動画: ラップでおにぎりが簡単キレイに!時短&衛生的な作り方/スマイルキッチン お天気ママ

素手を避ける理由: 動画は、素手で握ると菌が繁殖して早く傷むという理由からこの手順を紹介します。ただしラップを使うにしても、飯を包んで振って巻いてと、付けたり外したりが煩わしい。そこを組み替えたのがこの形で、炊きたての熱い飯でも熱い思いをせずに作れるという利点も挙げます。せっかちだから考えたのだ、という言い方です。

作り手が置いて見た: 作り手は素手とラップで握ったものを並べて置いてみたと言います。1日目は大きな違いが無く、2日目で素手のほうが黄ばみ、4日目には素手だけ飯粒が崩れていた、と自分の観察を述べます。そこまで長く置くことは実際には無いとしたうえで、とくに夏場は素手で握るのをやめてほしいと結びます。

台の上で組み立てる: 手順は外側から進みます。台にラップを縦長に広げ、その上のほうに海苔を置いて、この時点で塩を振る。飯は7割ほどを海苔の上に乗せますが、あとで折り返すので上寄りに置き、この段階では三角である必要はないと言います。台に置いたまま両手が使えるので、落ち着いて置けるのが利点です。

具を隠して折り返す: 中央に具を乗せたら、残りの飯で隠すようにかぶせます。もう一度塩を振り、ラップと海苔を上へ折り返して、両手で三角を作って形を整える。角を作るのはラップの外側からで、最後に上から軽く押さえれば出来上がりです。飯に触れずに済むぶん、手水も、握るたびのラップの付け外しも要りません。

最後まで強く握らない: 形を整えるときも強くは握りません。専門店のおにぎりはふわふわだから、という理由づけで、最後まで軽く押さえるだけにとどめます。裏返して裏側の形も確かめて終わりです。飯に一度も手を触れないまま三角ができ、握る強さを弱いまま保てるところが、この手順の結論になっています。