托葉
葉の見方
葉の付け根に、小さな一対の付属物がつくことがあります。これが托葉で、葉が開いても残る木と早く落ちる木があり、落ちた跡も枝に残ります。
何を指す言葉か
托葉は、葉柄の基部につく一対の小片です。形は木ごとに違い、鱗状・糸状・葉状のほか、左右がつながって芽を包む筒になるものもあります。葉が開いたあとも残るものを宿存性、早く落ちるものを早落性と呼び分け、落ちた跡は托葉痕として枝に残ります。福原達人『植物形態学』4-3-1が、この位置と呼び分けを扱っています。小葉の付け根につく小片は小托葉で、葉全体の付け根につく托葉とは位置で区別します。
どこを見れば分かるか
芽が開いたばかりの枝先を探します。伸びたての枝ほど托葉が残っているためで、夏の枝では早落性のものが見つかりません。コブシなどモクレン科では托葉が筒のように包み、芽が開くと落ちて、枝を一周する線状の托葉痕が残ります。枝を一周する輪には芽鱗痕もあるので、冬芽の跡と混ぜないようにします。宿存性の木では、葉が開いたあとも付け根に小片が二枚残ったままです。
これが分かると何が引けるか
葉が落ちた枝でも、托葉痕から科の見当がつきます。枝を一周する托葉痕はモクレン科の目印で、コブシやハクモクレンを冬に確かめる手がかりになります。托葉が変わってとげになる木もあり、ハリエンジュの葉の付け根に並ぶ一対のとげがその例です。由来による呼び分けは皮刺と茎針に譲ります。托葉を持つかどうかは科ごとに偏るため、ふちや脈で絞りきれないときの一手になります。