単葉と複葉
葉の見方
小葉が並ぶ小枝に見えるものが、葉一枚のことがあります。切れていない一枚が単葉、複数の小葉に分かれたものが複葉で、境目は付け根の腋芽で切ります。
何を指す言葉か
複葉は、一枚の葉が複数の小葉に分かれたもので、小葉を並べる軸を葉軸、葉軸と枝をつなぐ柄を葉柄と呼びます。小葉が葉軸の左右に並ぶのが羽状複葉、一点から手のひら状に出るのが掌状複葉で、羽状複葉がもう一段枝分かれすれば二回羽状複葉です。小葉は葉ではなく葉の一部なので、枚数を数えるときも複葉ひとまとまりで一枚と数えます。福原達人『植物形態学』4-3-2がこの区別を扱っています。
どこを見れば分かるか
付け根に芽があるかどうかで切ります。小葉の付け根に腋芽はなく、葉軸の付け根つまり葉柄の基部にだけ腋芽があるという一点が決め手で、千葉県立中央博物館「樹木検索図鑑」のヘルプも同じ見方を案内しています。小葉の並ぶ軸を先から根元へ戻り、芽の出る位置を確かめるだけで判ります。枯れるときに葉軸ごと落ちるのも複葉の性質で、地面に軸ごと落ちていれば複葉です。冬は葉痕の大きさが手がかりになります。
これが分かると何が引けるか
小葉の並んだ小枝と複葉の取り違えが消えます。街ではシマトネリコとナンテン、葉の付け根にとげを持つハリエンジュが複葉で、トウネズミモチやトウカエデは単葉です。複葉を小枝と読むと、葉序も葉の大きさも全部ずれます。数えた枚数がそのまま葉のつき方の読み取りに効くため、この切り分けが先に来ます。深く切れ込んだ単葉との境目も同じ腋芽で決まり、そちらは葉の切れ込みに続きます。