葉脈
葉の見方
葉に走る脈の並び方には、決まった型があります。羽状脈・掌状脈・三行脈・平行脈の別があり、街の木では三行脈が最もよく効く手がかりになります。
何を指す言葉か
葉脈は、葉身の中を通る維管束の筋で、並び方に呼び名があります。中央の主脈から側脈が羽のように出るのが羽状脈、基部から数本の主脈が手のひら状に出るのが掌状脈です。掌状脈のうち基部から三本が目立って伸びる形を三行脈と呼び分け、イネ科などで筋が平行に走るものが平行脈です。福原達人『植物形態学』4-3は、これらを記載と写真で並べています。脈が掌状に出ることと、葉身が掌状に割れることは別の話で、後者は葉の切れ込みです。
どこを見れば分かるか
葉を裏返して、日にかざします。裏面のほうが脈が浮き出て、主脈と側脈の太さの差が見えます。まず基部を見て、一本だけか、数本に分かれるかを決めます。クスノキは基部から三本が伸びる三行脈で、落ち葉を一枚裏返すだけでも確かめられます。三本に分かれる付け根の裏にはダニ室と呼ばれる小さなふくらみがあります。虫こぶとは別物なので、左右に対であるかを見ます。
これが分かると何が引けるか
三行脈に気づくだけで、街の常緑樹が一気に絞れます。クスノキとその仲間はこの脈を持ち、羽状脈のタブノキとはここで分かれます。平行脈ならイネ科やユリ科の側、羽状脈なら広葉樹の多数派という具合に、大きく振り分ける道具にもなります。側脈が鋸歯の先へ抜けるかどうかを合わせて見れば、ふちと脈の両方から候補を挟めます。脈の型は幼木と成木で変わりにくいため、季節を選ばず使えます。