スギナ
春に出る草
触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 春(3〜5月)
ツクシとスギナは、同じ一本の植物です。春に胞子を飛ばす茎がツクシで、そのあと地下茎から出る緑の茎がスギナにあたります。
ここだけ見る(決め手)
決め手は、ツクシとスギナを一つの株として見ることです。春に出る茶色い胞子茎がツクシ、遅れて出る緑の栄養茎がスギナで、どちらも同じ地下茎から立ち上がります。緑の茎は節ごとに細い枝が輪になって出て、杉の葉に似た形になります。節を持って引くと、はかまの部分ですっぽり抜けるのも手がかりで、はかまの歯はハンドルーペで数えられます。学名は YList で Equisetum arvense、トクサ科です。
いつ、どこに出るか
3〜4月、地面から先にツクシが出ます。頭の六角形の粒が並んだ部分から胞子を散らすと、ツクシは2週間ほどでしおれて姿を消します。入れ替わりに4月から初夏にかけて緑のスギナが伸び、夏の間はその緑の茎だけが残ります。出る場所はよく日の当たる土手、線路際、砂利まじりの空き地、畑のあぜで、ヨモギと同じ斜面に混じることもあります。一度出た場所には毎年同じ範囲で出ます。
よく似た草との違い
緑の茎だけを見るとメヒシバやスズメノカタビラのような細い草に紛れますが、節から枝が輪になって出るのはスギナのほうです。イネ科の草は節から出る葉が左右2列に付き、輪にはなりません。庭に植えられる近縁のトクサは枝を出さない太い1本の茎で、姿がはっきり違います。節を包むはかまの形と枝の出方を合わせれば、迷う場面はほとんどありません。
触れたらどうなるか
緑の茎はざらつきますが、これは表面のケイ酸によるもので、刺す毛やとげではありません。折った茎の汁が皮膚に付いても水で流す程度で足りるため、4段の左端、特に知られた刺激はないで見ています。用心が要るのはツクシの頭から出る胞子で、枯れた茎ごと大量に動かせば粉じんとして目や鼻に入ります。まとめて片付ける日は保護メガネを掛けます。
増え方
種ではなく、胞子と地下茎でふえます。胞子には湿り気で開閉する4本の弾糸が付いて風に乗りますが、空き地や畑で広がる主役は横へ走る地下茎です。地下茎は掘り返した層より深くまで伸び、地上部が無くなっても残った地下茎から出直します。切れた断片からも新しい芽が立つため、土を動かすほど範囲が広がります。刈った茎の行き先は刈った草と剪定枝の始末にあります。