ハハコグサ

春に出る草

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 春(3〜5月)

株ごと白い綿をかぶったように見えたら、ハハコグサです。黄色い粒のような花が枝先に固まって付き、茎も葉も細かい毛に覆われて灰緑色に沈みます。

ここだけ見る(決め手)

決め手は白い綿毛と黄色い粒の集まりの二つです。茎から葉まで細かい毛が寝ており、離れて見ると全体が灰緑色になります。花は直径3mm前後の頭花が枝先で塊になり、花弁らしい形を作りません。頭花は小さな花の集合体なので、ハンドルーペで覗くと粒の一つずつに筒状の花が詰まっているのが見えます。標準和名と学名は YList の Pseudognaphalium affine で、ホウコグサ・オギョウは別名です。

いつ、どこに出るか

花は4月から6月で、見ごろは春(3〜5月)の後半にあたります。秋に芽生えてロゼットのまま冬を越し、春に茎を立てるため、12月から2月も地面に張り付いた白い葉として見つかります。出る場所は日当たりのよい荒れ地で、造成した空き地、駐車場の縁、畑の畦などです。刈り込みが頻繁な芝地では茎を立てる前に切られ、花の姿を見ないまま終わります。春の七草のオギョウはこの草の古い名です。

よく似た草との違い

紛らわしいのは、名前が対になるチチコグサの仲間です。チチコグサは頭花が褐色を帯び、葉が細長く、綿毛の白さもここまで目立ちません。チチコグサモドキは茎の途中の葉の付け根にも花を付け、ウラジロチチコグサは葉の裏だけが白い毛でおおわれ、表は緑のままです。頭花の色と、葉の裏表どちらが白いかの2点で分かれます。

触れたらどうなるか

特に知られた刺激はない側です。全体を覆う毛は柔らかく寝た綿毛で、皮膚に刺さるイラクサの刺毛とは作りが違い、握っても引っかかりません。キク科なので花粉に反応する人はいますが、頭花は虫に運ばせる作りで、風に大量に飛ばすものではありません。茎を折ると出る汁が手に付いたときは水で流し、綿毛が指に残ったときは払い落とします。

増え方

一年で終わる草で、種子だけで次に回します。頭花が茶色く熟すと冠毛の付いた種子がほどけ、風に乗って軽く飛びます。秋に芽生え、冬をロゼットで越し、春に咲いて枯れるという順なので、同じ空き地でも年ごとに出る場所がずれます。土を動かした直後の裸地に真っ先に出るのはこのためで、草が茂って地面が覆われた場所からは数年で消えます。