硫黄泉

掲示用の泉質

区分: 療養泉の泉質名

総硫黄が2mg/kgを超えると付く掲示用の泉質名です。遊離硫化水素が主なものは、うしろに「硫化水素型」と付記して区別します。

どんな成分でこの名前になるか

名前の条件は総硫黄2mg/kg以上という一点です(環境省 2014)。総硫黄とは硫化水素イオン、チオ硫酸イオン、遊離硫化水素に対応するものを足した数字で、どれか一つの値ではありません。指針1-3(3)1)(e)はさらに、そのうち遊離硫化水素が主なものを硫化水素型として分けます。溶存物質が1 000mg/kgに届かない湯なら単純温泉の側の語と組んで単純硫黄泉になり、ほかの成分が規定量に達していれば頭に含硫黄が付きます。

掲示ではこう書かれる

壁に大きく出るのは掲示用泉質名の「硫黄泉」の三字で、分析書の泉質名は単純硫黄泉や含硫黄-ナトリウム-塩化物泉のように長く綴られます(泉質名の並び順)。頭の「含硫黄-」は泉質名の頭書きの決まりによるもので、硫化水素型の付記はさらに後ろに付きます。掲示の泉質別適応症の欄でも硫化水素型だけ書き分けがありますが、中身は施設ごとに掲げられた文言のままなので、ここでは欄の存在までにとどめます。

湯の見た目と肌ざわり

この名前から色は決まりません。総硫黄は合計で量る数字なので、澄んだ湯にも乳白色のにごりの出る湯にも同じ名が付きます。にごりの濃さを表す欄は分析書のどこにもありません。においのほうは硫化水素臭が受け持ち、鼻で感じる強さと総硫黄の値は別のものです。浴槽の湯は空気に触れたあとのものでもあります。においだけで泉質名を当てにいく読み方は、硫黄のにおいがすれば硫黄泉?の側にまとめました。

昔の呼び名

対照表の旧泉質名の欄には、硫黄泉と硫化水素泉が別の名として並んでいました。新旧泉質名対照表の⑨はその二つを一つの掲示用泉質名で受け、遊離硫化水素が主かどうかは型の付記へ畳まれます。区別が消えたのではなく、見分けの置き場所が泉質名から付記へ移ったということです。古いほうの名は旧泉質名の併記の欄に残るので、二本立てだった時代の分け方はそこで確かめられます。