放射能泉
掲示用の泉質
区分: 療養泉の泉質名
ラドンを一定量以上含む湯に付く掲示用の泉質名です。限界値は三つの単位で併記されますが、指しているのはどれも同じ量です。
どんな成分でこの名前になるか
条件はラドン30×10のマイナス10乗Ci/kg以上で、同じ量が111Bq/kg、8.25マッヘ単位とも書かれます(環境省 2014)。三つ並ぶのは、キュリー・ベクレル・マッヘと使われてきた単位が時代ごとに違うためで、古い分析書と読み比べられるように残されています。溶存物質の合計が少ない湯でも、この一項目だけで療養泉の側に入ります。分析書ではラドン含有量の欄に数字が入ります。
掲示ではこう書かれる
掲示の泉質名は「放射能泉」、分析書では単純放射能泉や含放射能-ナトリウム-塩化物泉と綴られます。ここで効いてくるのがラドンが気体だという性質で、採取から時間がたつほど値は下がります。だから含有量の欄は、分析終了年月日と採取の日付、湧出地と採水地の欄と並べて読むところになります。掲示の数字は、その日その場所で採った値として読みます。
湯の見た目と肌ざわり
目にも肌にも現れません。ラドンは無色で、湯の色やにごりは一緒に溶けている成分の側が決めます。澄んだ単純温泉と見分けのつかない湯にこの名が付くこともあり、見た目から含有量は読めません。湧く場所には偏りがあり、花崗岩地帯の湯がその一つです。泡立ちや手ざわりで確かめられる性質ではないので、根拠は分析書の欄まで戻ることになります。
昔の呼び名
ラドンはかつてラヂウムエマナチオンと呼ばれ、その名残の旧名が「ラヂウム泉」です。環境省 2014 の脚注はこの語について「誤解を生じやすいので併記しないこと」と断っており、今の分析書では旧泉質名の併記の欄にも置かないことになっています。看板でよく見る「ラジウム温泉」も泉質名ではありません。その読み違いはラジウム温泉は泉質名?のほうで扱います。