浴槽水の消毒

湯の入れ方

浴槽の湯に薬剤を入れて、菌が増えないようにする操作です。厚生労働省の衛生等管理要領が濃度の目安を示し、掲示では方法と理由を書くことになっています。

何のためのものか

浴槽の湯の中で菌が増えないように保つための操作です。厚生労働省「公衆浴場における衛生等管理要領」は塩素系薬剤の使用を基本に置き、遊離残留塩素濃度を頻繁に測定して通常0.4mg/L程度を保ち、最大1mg/Lを超えないよう努めることを求めています。結合塩素のモノクロラミンによる場合は3mg/L程度で、どちらも浴槽の湯そのものを測った値です。厚生労働省のレジオネラ対策の指針も、同じ濃度の管理を軸に置いています。

どう使うか

施設が測って、足していく仕組みです。循環式浴槽では薬剤の注入口を、浴槽水がろ過器内に入る直前に設ける構造と定められており、要領は浴槽に湯水があるときはろ過器及び消毒装置を常に作動させることも求めています。薬液タンクの残量や送液ポンプの作動は、毎日確かめることとされています。測った結果は検査の日から3年間保管する書類として残ります。入浴者の側にこの操作へ触れるところはなく、薬剤を入れる場所も浴室の外にあります。

掲示・表示との関係

温泉法施行規則第10条第2項の第四号は、温泉を消毒して公共の浴用に供する場合に消毒の方法及びその理由を書かせています。有無だけでなく方法までなので、温泉の利用状況の表示の欄には塩素系薬剤によるといった一行が入ります。同じ号に入浴剤の名称も同居しているのがこの号の作りで、入浴剤の添加の欄と隣り合って読むことになります。方法の書き方には、その湯の事情が現れることもあります。有無だけを見て済ませられる欄ではありません。

気をつけること

塩素系薬剤を使えない湯があります。要領はその例として、酸性泉のように低いpHの泉質で有毒な塩素ガスを発生する場合、有機質を多く含む泉質で薬剤の投入が困難な場合、循環配管を使わない浴槽で原湯の流量が多く濃度を保ちにくい場合を挙げ、浴槽水を毎日完全に換水して清掃と消毒を行うことを代わりに求めています。消毒の欄の中身は、その湯の側の事情で決まっていることがあります。湯のにおいの読み方は硫化水素臭の側に譲ります。