テントマット
テントマットは、床の硬さと冷えをやわらげる敷物。
写真: GAlexandrova / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)道具の特徴
インナーの中に敷いて、地面の硬さと冷えをやわらげる敷物です。体温が地面へ逃げるのを抑え、寝心地がはっきり変わります。寝袋の性能だけでは下からの冷えは防げないため、寒い時期ほど重要になります。断熱の強さはR値、つまり熱の通しにくさで表されます。2019年公表の共通規格(ASTM F3340-18)で、メーカーを問わず断熱を比べられるようになりました。以前は温度の幅などの主観的な表示をする会社もあり、買う側は比べられませんでした(Therm-a-Rest)。
選び方
銀マットは安くて軽く、折りたたみ式の樹脂マットは断熱と扱いやすさのバランスがいいタイプです。空気で膨らむタイプは寝心地に優れます。HamanishiとSasaki(2025年)は、避難所の冷たく硬い床を想定し、健康な成人20人がエアークッション・ウレタンパッド・ビニールシートの上に順に横になる試験をしました。エアークッションはビニールシートより平均の体圧が2割以上下がり、ウレタンパッドより柔らかく快適と評価され、断熱はウレタンパッドと同程度でした。ただし断熱は冷却ジェルパックに敷物を載せて表面温度の変化を見た測定で、キャンプ用マットの試験ではありません。
使い方のコツ
テントの床全面に敷き詰めてから寝袋を置くのが基本で、隙間があるとそこだけ冷えが伝わります。冬は薄いものを二枚重ねると底冷えがかなり減ります。マット同士は継ぎ目をずらして並べると段差ができません。背中側は90cmのエアマット、足元は短いフォームマットやザックで補う方法なら、荷物を小さくできます。エアマットに岩で穴が開いても、短いフォームマットで凌げます(髙倉屋)。短いほうは、バックパックの内側に入れて芯にしたり、雪の上で腰を下ろす座布団に使ったりもできます。
手入れ・注意
使用後は湿った面を上にして風を通すと臭いが残りません。空気で膨らむタイプは圧縮して畳んだまま長期保管すると中の素材が潰れ、膨らみが戻らなくなります。バルブを開け、広げた状態でしまってください。
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キャンプマット5タイプの違いと選び分け
マットがほぼ必須な理由
マットの役割は寝心地の改善と地熱対策の2つ。寝るときに寒さを感じる一番の要因は地面から伝わってくる冷気で、寝袋に入っていても背中側は体重で潰れてしまい断熱がきかない。キャンプ場は夏でも冷えるところが多く通年で関わる問題なので、マットはあったらいい道具ではなくほぼ必須の道具だとしている。
コットはマットの代わりにならない
コットは体を物理的に地面から離せるので寝心地はマットより格段に上だが、生地そのものに断熱性はなく距離を取れるだけで地熱を遮断できるわけではない。寝心地を良くする意味合いが9割で防寒はおまけと考え、マットを基本に置き、さらに快適にしたいときコットを足すという順序が正しいと説明している。
R値と横幅
R値はマットの断熱性能を示す数値で、2で3シーズン、4でオールシーズン、6を超えると真冬が感覚的な目安。ただし寝袋など他の要素も絡むのでこれだけでは決められない。R値は足し算ができるため、2枚を重ねて季節に合わせる考え方もある。見落とされがちなのが横幅で、一般的な50cm前後だと体格のある男性は仰向けで腕がはみ出す。厚みのあるエア系ほど段差が響くので、寝心地重視なら60cm前後のワイドがよい。
クローズドセルとインフレータブル
開くだけで使えるクローズドセルは設営撤収が一瞬で、パンクの心配がなく300〜400gと超軽量、座布団代わりにもなる。ただし薄いぶん寝心地は明確に劣り、圧縮できないので収納はかさばる。フォーム入りで半自動的に膨らむインフレータブルは、厚さ8cm以上の快適タイプが寝心地トップクラスで7000円前後と安い代わりに大きく重い。同じ構造の登山向け軽量タイプは重量も収納も3分の1以下で、突出した強みはないが全方位に平均以上の優等生だとしている。
エアーマットと結論
空気だけで膨らませる格安エアーは3〜4千円と安く枕一体型も多いが、寝返りのきしみ音が大きく、体重が偏ると底をつく感じがあり、品質にも不安が残る。登山向けのハイスペックエアーは軽さと収納の小ささで群を抜き、きしみも小さいが安くて2万円、高いものは5万円を超える。本人はオートキャンプで快適インフレータブルとクローズドセルを使い分け、徒歩キャンプではハイスペックエアーを使うが、1つしか持てないなら万能な軽量インフレータブルを選ぶと話している。
出典
- 論文・英語 Hamanishi S, Sasaki S(2025) Evaluating the effects of air cushions on body pressure distribution and thermal insulation in evacuation shelters: A randomized controlled crossover study
- 資料・英語 Therm-a-Rest(Cascade Designs)(2023) The ASTM R-Value Standard: Rating Sleeping Pad Insulation
- 動画 髙倉屋 takakuraya 【登山ギア】モンベル春夏①『新作ULマット』が軽く小さく高性能で感動!…でも、知っておいた方がいいことがあります
- 動画 たろーキャンプ 【キャンプマットの選び方】各タイプのメリット・デメリット比較やコットとの違いも徹底解説します!
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