ハンギングレッグレイズ

腹・体幹

器具: 自重 / 難易度: 上級

ハンギングレッグレイズは、ぶら下がって行う高強度の腹筋

効く筋肉

脚の重みがそのまま抵抗になり、腹直筋と腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)が働きます。Slope(筋トレチャンネル)は、骨盤を動かす腹直筋の下部を狙いやすいと説明しています。McGill らが男性14人で比べた研究では、脚を伸ばして上げる型は腹壁への負荷がボディソーなどより高く、腹直筋は最大随意収縮の130%超、外腹斜筋は88%でした。

やり方

懸垂バーにぶら下がり、脚を伸ばして体の前へ出し、お尻に力を入れて腰の反りを取ります。SAMPEI OKUNO は、この形で始め、上げるときあごを引いて上を向かないよう説明しています。Jeff Cavaliere(ATHLEAN-X)によると、股関節から脚を90度より上へ上げる動きは主に股関節屈筋の種目で、腹筋を狙うなら骨盤を巻き上げます。3秒かけて下ろし、8〜12回を3セットが目安です。

フォームの注意点

Slope は、体が前後に揺れて振り子のようになると負荷が小さくなると注意しています。SAMPEI OKUNO は、脚を下ろしたとき腰が反ると腹筋が縮まらず腰も痛めやすいと説明しています。Jeff Cavaliere は、脚を上げ切ると抵抗が小さいので腹筋を狙うなら上げすぎないよう注意しています。McGill らの測定では脊柱への圧縮が約3000 Nに及ぶので、痛みがあれば中止して医療者へ相談を。

バリエーション・代替種目

Slope は、大きすぎる負荷は膝を曲げて徐々に伸ばして調整し、体の揺れは専用台のバーティカルレッグレイズで抑え、腹斜筋にはワイパー(脚を左右に振る)を使うと紹介しています。Jeff Cavaliere は、肩に問題があるならキャプテンズチェアで肘と前腕に体重を預けるよう示しています。床でのレッグレイズから積むのも手です。

出典

  1. 論文・英語 McGill S ほか(2015) Muscle activity and spine load during anterior chain whole body linkage exercises: the body saw, hanging leg raise and walkout from a push-up
  2. 動画・英語 ATHLEAN-X Hanging Leg Raise | HOW-TO
  3. 動画 SAMPEI OKUNO 腹筋に効きまくる!ハンギングレッグレイズ系のやり方と意識するポイント![カリステニクス・自重トレ]
  4. 動画 Slope〜筋トレチャンネル〜 【ハンギングレッグレイズ】揺れずに腹筋下部・腹直筋に効くやり方のコツを解説

解説動画: レッグレイズが腰に来てしまう原因と直し方/ヒサノトレーニングラボ久野圭一

概要: 寝た姿勢から脚を持ち上げる腹筋種目で、腹筋の下側に強くフォーカスできるのが特徴。腹筋はみぞおちの剣状突起から骨盤の恥骨結合まで意外に長く伸びていて、種目によって上・中・下のどこが強く使われるかが変わると説明する。下腹部を鍛えたい人に向く優れた種目だが、その分だけ難しいとも述べている。

腰が痛くなる原因: 効かずに腰が痛くなったり脚だけ疲れたりするのは、脚の上げ方ではなく体勢が腹筋を使える形になっていないためだとする。腰と床の間に隙間が空いていると、恥骨結合が剣状突起から遠ざかったうえ腰の筋肉が緊張して固定されるので、そこから脚を上げても腹筋の収縮にブレーキがかかり、股関節だけで蹴り上げる動きになってしまう。

まず腰の隙間を閉じる: 対処は単純で、寝た時点で腰と床の隙間を閉じてしまう。閉じた瞬間に脚がわずかに浮き、すでに軽いレッグレイズの状態になっているはずだという。さらに肋骨の下側が浮いている人は、口をすぼめて息を吐き切ると肋骨が閉じ、その時点で腹筋にしっかり力が入る。ここまでで、効かなかった人も感覚が変わるとしている。

恥骨をみぞおちへ近づける: 手をどこかで持って固定し、腰を反らせないまま脚を浮かせる。あとは脚を上げるのではなく、恥骨結合をみぞおちへ近づけるつもりで、低い軌道のまま引き寄せる。上へ跳ね上げると収縮の方向と違ってしまう。戻すときも腰が反らないよう耐えながら伸ばすと刺激が強く、下で一度止めるのも有効。きつい人は膝を曲げて行ってもよい。

効かせられれば他の種目にも生きる: 正しく行えば10回でも十分に効き、余裕がある人は足にダンベルを括りつけるなどして負荷を足せるが、周囲に人がいるときは危険なので注意するよう述べている。逆にこの種目で効かせられないのは腹筋の使い方が上手くないということで、使えるようになると他のトレーニング中も腹筋が働いたままになり、体が安定して全体のレベルが上がるとしている。