クランチ

腹・体幹

器具: 自重 / 難易度: 初級

クランチは、腹筋の入口になる基本種目

効く筋肉

主役は腹直筋で、体をひねらない分腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)の関与は控えめです。Lehmanらの研究(運動能力の高い大学生11人)では、クランチなどの等尺性の局面で腹直筋の上部と下部の筋電図に差がありませんでした。Schoffstallらの研究(21人が静止して保つ6種目)では、腹直筋と外腹斜筋の活動に種目間の差はなく、大腿直筋(股関節を曲げる筋)だけクランチが他の5種目より有意に小さくなりました。

やり方

仰向けで膝を約90度に曲げ、手は頭の後ろか胸の前に添えます。前田のまいにちセルフケア(YouTube)は、腰が反りそうなら腹を床へ押しつけてあごを軽く引くと丸めやすいと説明しています。息を吐きながら肩甲骨が床から離れるあたりまで丸め、ゆっくり戻します。Mind Body Soul(YouTube)は、3セットで10回・12回・15回と増やす目安を示しています。

フォームの注意点

手で頭を引っ張って首だけを曲げるのは禁物です。Scott Herman(YouTube)は、視線を天井に向け、手は添えるだけで腕では持ち上げないよう説明しています。前田のまいにちセルフケア(YouTube)は、疲れて反動や股関節の力で起き上がると腹筋の負荷が抜けるとして、頭を床につけず、ゆっくり繰り返すことを勧めています。

バリエーション・代替種目

負荷を上げるには、胸にプレートを抱えるかケーブルクランチへ進みます。Robinsonらの研究(男性15人)では、正規化した筋電図の値は標準のクランチが56.2、頭の後ろに5kgの重りを持つと65.1、脚を上げると79.9(ジムボール上は86.0)でした。股関節を使うレッグレイズや、体幹を固めるプランクも組み合わせると刺激が偏りません。

出典

  1. 論文・英語 Lehman GJ, McGill SM(2001) Quantification of the differences in electromyographic activity magnitude between the upper and lower portions of the rectus abdominis muscle during selected trunk exercises
  2. 論文・英語 Schoffstall JE ほか(2010) Electromyographic response of the abdominal musculature to varying abdominal exercises
  3. 論文・英語 Robinson M ほか(2005) Electromyographic investigation of abdominal exercises and the effects of fatigue
  4. 動画・英語 ScottHermanFitness How To: Floor Crunch
  5. 動画・英語 Mind Body Soul HOW TO DO CRUNCHES | Perfect Crunch FOR BEGINNERS | Best ABS Exercises | FITNESS SPECIAL | WORKOUT
  6. 動画 前田のまいにちセルフケア by GronG 正しいクランチ(腹筋)のやり方|注意したい4つのポイント

解説動画: クランチの正しいやり方:猫背をキープして腹筋上部に効かせる/ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】

腹筋種目の大前提: 他の筋トレ種目では背筋を伸ばして胸を張り、肩甲骨を寄せるのが普通のフォームだが、腹筋はその逆になる。猫背になって顎を引いた姿勢をキープしたまま動作するのが共通の前提で、シットアップでもクランチでも変わらない。体をまっすぐにしたまま無理に起こすと腰に負担がかかるため、必ず丸めた状態で行う。

クランチの動作: 床に仰向けになり、足首・膝・股関節をおよそ90度に固定する。腕は胸の前でクロスし、おへそを覗き込むように膝へ体を寄せて起き上がり、また戻す。この繰り返しがクランチで、腰に不安がある人でもできる腹筋トレーニングとしておすすめしている。

効かせるポイント: 狙うのは腹筋の上のほうで、上部にしっかり効かせる意識で行う。注意点は2つで、動作中に膝の角度を変えないことと、戻したときに肩甲骨を床につけて休まないこと。床につけて一回一回休むと負荷が抜けて効果が半減するため、常に肩甲骨を浮かせた状態を保ったまま繰り返す。

呼吸と回数: 呼吸は起き上がりながら吐き、ゆっくり戻しながら吸う。同時に紹介しているシットアップやVクランチとも共通のリズムになる。回数は10〜15回を3セット程度が目安で、慣れるまではスピードを上げずゆっくり行うことを勧めている。