ウィスパーボイス
表現の技
息を多く混ぜてささやくように歌う声
どういう技術?
息を多めに混ぜてささやくように歌う声です。声帯を完全には閉じないため息もれの音が一緒に鳴り、近くで話しかけられるような距離感が生まれます。音量は落ちますが、マイクが拾ってくれるので、カラオケでは大声より印象に残ることがあります。喉への負担は比較的軽めです。
やり方
口の前に手をかざし、手のひらに息が当たる量で「はー」と言います。その息のまま音程を付ければウィスパーです。マイクは口から5〜10cmまで寄せ、マイク音量は少し上げます。1番のAメロだけウィスパーにして、サビで普通の声へ戻すと落差が出ます。戻す位置は先に決めておきます。
練習のしかた
静かな曲を1コーラス、息を混ぜたまま最後まで歌い切ります。3分あれば一周できます。途中で普通の声に戻ってしまう場所が、支えの弱いところです。最後まで息の量が変わらないことを目標にします。息をよく使うので、4拍吸って8拍で吐く呼吸を先に済ませておくと持ちます。通しで崩れなくなるまでは数日から2週間ほどです。
やりがちなミス
息の消費が多くフレーズの途中で足りなくなるため、ブレスの位置を決め直す必要があります。採点では音程が薄く取られ、安定性が下がりやすい歌い方です。ささやきすぎると言葉が聞こえないので、子音だけははっきり出します。喉には優しい一方、長時間は息が疲れます。
解説動画: 【ボイトレ】息漏れ(ウィスパーボイス・ファルセット…)を上手く使えると歌がガラッと変わる(白日・宿命・366日・If I Ain't Got You・Man In the Mirror)/connect
息漏れの声を選んで使う: このチャンネルが普段は息の量は少なめを勧めているが、それだけが正解ではない、と切り出します。息の漏れた声を歌の中で自分から選べると、表現の幅はそれだけで広がる。平坦で一本調子になる人や、大きな声でしか歌えない人に向けた引き出しとして紹介していきます。
ため息から声を乗せる: 出し方は、まず声を出さずに息だけ吐くところから。喧嘩したあとや落ち込んだときのため息そのものでよく、そこへほんの少しだけ声を乗せていきます。母音を全部同じ息で通せたら、ほとんどできていると言う。息を混ぜると高いところが楽になる人もいる、とも添えます。
その声のまま喋ってみる: 次はその声のまま、相手と会話をしてみます。はっきりした喋り声に戻らないよう、息を混ぜたまま喋り続けるのがねらい。音程を付ける段になると急に難しくなり、途中で息の音が消えてしまいがち。裏声でも同じことをやってみます。
息の音が減っていないか: 判断は自分の耳で行います。息の音がずっと聞こえているか、細くなっていないかを繊細に感じ取る。最初はたくさん吐いてよいが、慣れたら吐き切る意識はやめる。音は保ったまま肺の空気は失いたくないと思い、体のほうは踏ん張るのがちょうどよい塩梅だと言います。
消耗は普段より激しい: この踏ん張りが無いと肺の空気を早く使い切り、息が続かなくなる。すると音程やリズムまで頭が回らなくなり、結局うまく歌えないと釘を刺します。消耗は普段より激しいと認めたうえで、原曲がこの声で歌っていない曲でも、自分の色として選べるものだと結びます。