ロングトーン

表現の技

音程も音量も動かさず長く伸ばす技

どういう技術?

音を切らずに長く伸ばす技です。息を一定の圧力で送り続け、声帯の閉じ具合を変えないことで、高さも音量も動かないまっすぐな線になります。曲ではサビの終わりや締めに置かれることが多く、ここが揺れると全体まで不安定に聞こえます。地味な技ですが、上手いかどうかの印象を大きく左右します。

やり方

椅子に浅く座り、4拍で吸って8拍で吐くを先に3回。そのまま同じテンポで「あー」と8拍声にします。強く出すより細く長くを優先してください。伸ばしている間はあごと肩を動かさない。切るときは息を止めず、言葉を閉じて終わると語尾が汚れません。息が余るくらいで切り上げてかまいません。

練習のしかた

壁に向かって5分。8拍が安定したら12拍、16拍と伸ばしていきます。スマホで録って耳で聞き、最後まで音量が落ちないなら合格です。16拍まで届くには1〜3か月。体調で毎日変わるので、記録は週単位でながめるくらいがちょうどよく、日ごとの上下は気にしなくて大丈夫です。

やりがちなミス

息が減る後半で音程がぶら下がるのが最多の失敗です。苦しくなってからあごを前へ出すと喉が締まり、かえって続きません。伸ばしきることが目的になって次のブレスが間に合わないのも本末転倒です。無理な長さは喉が痛むサインにつながるので、八割で切り上げます。息が続く長さは日によって違います。

解説動画: 「ボイトレ」ロングトーンを安定させる練習法!!voice training- learn to sing ボイストレー二ング/shougo TV

肺活量の問題ではない: ロングトーンが続かずヘロヘロになる原因を肺活量に求める質問が多いものの、そこまで関係ないと否定されます。息を吐く力や吸う力が極端に弱い人は呼吸の練習が要りますが、それ以外の人は声帯の閉鎖がうまくできていないほうが原因だ、という見立てです。

息に負けて声帯が開く: 続かない人はむしろ息の量が多く、吐く力も強い。それに閉鎖が追いつかず、息の力に負けて声帯が開いてしまいます。開いた状態のまま声を保とうとするのでさらに息を使い、無駄な力みが入って不安定になり、後半でフラフラする、という順序で説明されます。

閉じたまま伸ばし続ける: 対策はエッジボイスを何回か鳴らして閉鎖の感覚を作ること。強く鳴らそうとして力む人が多いので、柔らかくきれいに鳴らします。そのまま声にして、伸ばしているあいだ閉鎖の感覚が途中で外れないよう保つ。一瞬出すのは簡単でも、伸ばしたままキープするのが難しいのだと念を押されます。

体を締めて感覚を覚える: 閉鎖感がつかめない人には、一時的な練習として体を内側へ締めるやり方が挙がります。肩や胸、首に少し力を入れ、脇を締めたまま伸ばす。この緊張感を体に覚え込ませると閉鎖の感じが分かってきます。最終的には力を抜いて声帯でコントロールする形を目指します。