たくあん

漬物・糠床

干してから、糠に埋める

どんな発酵?

大根を天日で干して水分を抜いてから、米糠と塩で漬けたものです。干すことで水分活性が下がり、甘みが凝縮し、独特の歯ごたえが生まれます。糠床に漬けるぬか漬けとは違い、専用に仕込んで数ヶ月置きます。

材料

大根、米糠、塩、砂糖、昆布、唐辛子、干した柿の皮やみかんの皮など。塩は干し大根の重量に対して4〜6%程度。糠は大根の重量の10〜15%が目安です。

仕込み方

大根を1〜2週間天日に干し、「く」の字に曲がるくらいまでしんなりさせます。糠と塩などを混ぜた漬け床と大根を交互に樽へ詰め、重石は大根の重量の2倍。水が上がったら重石を半分に減らし、1〜3ヶ月置きます。

見極めと失敗

干し方が甘いと水分が多く、カビやすくなります。水が上がらなければ重石を増やす。表面の産膜酵母は取り除けば問題ありません。黄色い着色料を使わないので、市販品より色は地味です—— 色の薄さは失敗ではありません。

解説動画: 【プレミア公開】無農薬大根漬け物仕込み編/ひろちゃん農園

干し上がりを見る: 畑から抜いて洗い、干して9日目という大根を見るところから始まります。曲がり具合で干し上がりを見て、芯が残っていると曲がらず硬いまま。それは大根の育て方と、干す時期の問題だと話します。氷が張るくらい寒くなってから干すのがよく、暖かい時期に干すと柔らかくなりにくいそうです。

切ってから漬ける: 葉は漬けないのに、干すときは付けたままにします。葉が養分を吸ってくれて、早くしなびるからです。漬けるときは丸のままより、切ったほうが漬かりやすいので、大きいものは四つ割り、小さいものは二つ割りにし、しっぽは落とします。切りながら断面を見て、筋の入り具合も確かめていきます。

配合は毎年書き足す: 米ぬかに塩・砂糖・焼酎・ゆず・唐辛子などを合わせます。分量は大根の重さに対する比率で決めていて、毎年メモに書き、食べた感想で少しずつ調整してきたそうです。砂糖はだんだん減らしてきたとのこと。最初に教わったころの配合は、もっとおおざっぱだったと振り返っています。

樽に隙間なく詰める: 外回りから隙間ができないように並べ、段ごとに向きを変えて詰めていきます。合間に漬け床をかぶせます。色を付ける粉は、二人とも使いません——色が付いていて当たり前だと頭が覚えているので、色がないとおいしくないと頭が錯覚するのだと話します。

重石と、水の行方: 落とし蓋をして重石を載せ、これくらいは最低、と言いながらブロックを横にして重ねます。水が上がったらその水を取り除き、さらに重石を足す。気の早い人は四日目くらいから食べるそうです。レシピどおりにやっても思いどおりにはいかないので、何度か作りながら覚えるものだと結びます。