スキレット
調理器具
厚い鉄が焼き色を一段変える
どんな道具?
厚みのある鋳鉄でできたフライパンです。蓄えた熱が大きく、冷たい食材を入れても温度が下がりにくいため、肉にも野菜にもしっかりした焼き色が付きます。焼き上がりをそのまま器として食卓に出せるので、洗い物も一枚減ります。
選び方
直径15cm前後はひとり分のおつまみ向き、20〜26cmは家族の主菜向きです。鋳鉄は同じ直径でもかなり重いので、運ぶ距離と洗う手間から無理のない大きさを選ぶのが後悔しないコツです。ふた付きなら蒸し焼きや簡単な煮込みにも広がります。
使い方のコツ
よく予熱してから油をなじませ、食材を置いたらしばらく動かさないと張り付きにくくなります。熱いうちに冷水をかけると割れることがあるので急冷は避けてください。取っ手まで高温になるため、素手で握らないのも約束事です。
手入れ・注意
洗剤を使わずお湯とたわしで洗い、火にかけて水気を飛ばしてから食用油を薄く塗るまでが一連の手入れです。濡れたまま置くと一晩で赤さびが出ます。さびても磨いて油を塗り直せば元に戻るので、長く付き合える道具です。
解説動画: スキレットのシーズニングと使い始めの焼き入れ手順/ザキ's kitchen
概要: 300円で買った小さなスキレットを題材に、鉄フライパンと同じ手順でシーズニングしている。錆止めを焼き切り、焼き入れで鉄の色を変え、薄く油を塗って加熱するのを3回繰り返し、最後に香味野菜を炒めるという流れ。仕上げたスキレットで卵を焼いて張り付かないことを確かめつつ、食材がくっつくかどうかはシーズニングとはまた別の問題で、多少関係する程度だとも断っている。
まず錆止めを焼き切る: 鋳鉄は何もしないで置いておくだけで空気中の水分と結びついて赤錆が出るため、新品には防錆剤が塗ってある。これを5分ほど火にかけて焼き切る。ただし熱いまま水につけると温度差で割れることがある。スキレットは厚みがあるので急冷しても変形はしないが割れる可能性があり、薄い鉄フライパンなら底が変形すると経験から話している。ある程度冷めてから洗剤とたわしで洗う。
焼き入れで鉄の色を変える: 洗い終わったらそのまま火にかけ、5分ほど焼くとスキレットの色が少し変わる。色が変わったところで焼き入れは終了で、鉄を酸化させて四酸化三鉄に変えておくと、このあと塗る油との結合がよくなるという理屈。煙が出るが気にしなくてよい。この工程を省いてもシーズニング自体は成立すると断ったうえで、やる価値のあるひと手間として扱っている。
油は薄く塗って3回繰り返す: 熱々のうちに油を入れるとすぐ枯渇してしまうので、油を差しても煙が立たない温度まで下がるのを待つ。油はできるだけ薄く塗るのが要点で、厚塗りするとシーズニングが終わるまで時間がかかるだけ。裏面は最初の1回だけ塗ればよい。火にかけて煙が出たら止め、冷めたらまた油を塗る。この往復を3回ほど繰り返せば十分な膜になる。
香味野菜で仕上げ、その後は洗剤で洗う: 最後ににんじんやねぎなどの香味野菜をくたくたになるまで強火で炒める。鉄のにおいを抜き、揚げ油が使うほど酸化するのと同じ理屈で油の酸化も進める。ここまで固まると側面はテカって見えても触るとべたつかず、赤錆が浮かないのでそのまま置いて保管できる。以後は使ったら洗剤で洗うこと。洗わずに使い続けると固まりきらない油が重なり、食材のたんぱく質と結びついて汚い焦げになる。