ダッチオーブン
調理器具
ダッチオーブンは、煮る・蒸す・焼くを丸ごと担う鋳鉄の鍋。
どんな道具?
厚い鋳鉄やステンレスでできた、ふた付きの深い鍋です。スキレットをそのまま深くした道具と考えると分かりやすく、煮込み、蒸し焼き、パン、丸鶏のローストまで守備範囲が広いのが魅力です。ふたの上にも炭を載せ、上下から加熱できます。
選び方
二〜三人なら直径25cm前後、四人以上なら30cm級が目安ですが、25cmでも本体は5kg前後あります。手入れを軽くしたいなら、油ならしが要らないステンレス製や黒皮加工のものを選ぶ手もあります。脚付きは炭の上に直接据えられます。
使い方のコツ
炭は上を多く、下は少なく置きます。12インチ(約30cm)の鍋で、350°Fなら上17・下8、400°Fなら上19・下10という数え方が、Scout Life(米国の雑誌)の換算表にあります。下が多いと底が焦げるためです。Simon, a bloke in the woods(英語の動画)は、底に小さな網を敷いて直火の熱を和らげ、底焦げを防いだと話しています。焼き上がりはふたの灰を払い、顔を近づけずに手前から開けてください。Amanda Outside(英語の動画)は、鋳鉄のフライパンで手をやけどした経験から、耐熱手袋とリッドリフターの使用を勧めています。
手入れ・注意
鋳鉄は使用前後の油ならしが要です。Scouting magazine(米国のボーイスカウト向け雑誌)は、ぬるま湯で洗い、金属たわしは使わず、拭いたあと食用油を薄く塗るよう勧めています。Mississippi State University Extension(Michaela Parker)は、洗剤を使わず、鍋を水に浸けたままにしないことを挙げ、植物油を薄く塗って350°Fで1時間焼く作業を3〜4回繰り返すと書いています。ふたを閉め切って保管すると内部に湿気がこもってさびますので、ふたは少しずらし、底に畳んだペーパータオルを入れて隙間を作っておいてください。
出典
- 資料・英語 Tim and Christine Conners(Scouting magazine)(2016) Dutch Oven Cooking Primer
- 資料・英語 Scout Life(著者の記載なし) Conversion Chart for Dutch Oven Cooking Times and Temperatures
- 公的機関・英語 Michaela Parker(Mississippi State University Extension) How to Care for Cast Iron
- 動画・英語 Simon, a bloke in the woods Campfire Cooking. Dutch Oven Bread with Bacon Wrapped Halloumi Cheese. Cast Iron Cooking.
- 動画・英語 Amanda Outside How to Make Dutch Oven Pizza while Camping (perfect every time!)
解説動画: ダッチオーブンのシーズニング手順/GoGo Outdoor
概要: 100円ショップで見つけた内径11.5cmの小型ダッチオーブンを題材に、買ってすぐ調理に使わずに行うシーズニングを最初から通しで実演する。本体と蓋を合わせて約1.4kgと、サイズのわりにずしりと重い鋳鉄製。買ってすぐ調理に使ってはいけないと念を押したうえで作業に入る。
まず洗って空焼き: 最初に中性洗剤とたわしで、内側も外側も底も蓋も全部こすり洗いする。相手は鉄の塊なので、たわしでこすった程度では傷まない。中性洗剤で2回洗えば出荷時の薬剤はだいたい落ちるため、そのあと加熱しても色はそうそう変わらないという。空焼きでは家庭用コンロは空焼きとみなして勝手に弱火になるので、カセットコンロに切り替える。火は底からはみ出さない範囲の強火にする。
側面と蓋まで焼くのがスキレットとの違い: ダッチオーブンは高さがあるので、底だけでなく側面も少しずつ回しながら全周を焼き、蓋は表も裏も焼く。高さがあるぶんトースターにも入らず、スキレットに比べて手間も時間もかかる。色が変わるまで焼く必要はない。焼き終えたら触れる程度まで冷まし、もう一度中性洗剤とたわしで洗ってから次へ進む。
油を塗って煙が出るまで加熱を2回: 完全に乾いたら、ゴム手袋をして布を使い、本体と蓋にえごま油を薄く塗る。乾性油であることを理由にえごま油を選んでおり、オリーブオイルを勧める理由は分からないと述べている。塗ったら煙が出るまで加熱し、側面は全周、蓋は両面をくまなく焼く。冷ましてもう一度油を塗り、同じように焼けば完了で、黒光りした状態に仕上がる。