ヒヨドリ

街と住宅地

いつ日本にいるか: 一年中いる(留鳥)

頬の茶色い斑を探します。全身は灰色で、耳のあたりにだけ栗色が入る組み合わせは、街で会う中くらいの鳥では他にありません。

まずここを見る

頬にある栗色の斑から入ります。全身は灰色から灰褐色、頭はぼさぼさと逆立った羽で、頬のここにだけ茶色が入ります。斑が出るのは耳羽のあたりなので、正面より横から見たほうが分かります。体の割に尾が長く、止まると全体が縦に細長く見えます。飛び方も手がかりで、数回羽ばたいては翼をたたみ、上下に波を描いて進みます。電線から電線へ波形に飛ぶ鳥は、まずこの鳥を疑います。

大きさとかたち

全長27cm前後、体重は70gから90gです(全国鳥類繁殖分布調査 2016-2021 の種別ページ)。ムクドリより一回り大きく、尾が長い分だけ細長く見えます。嘴は黒くて細く、先がわずかに曲がります。木の実や花の蜜を採る口で、花に頭を突っ込んだ個体は額が花粉で黄色くなることがあります。羽の先が細くとがって見えるため、輪郭はぼやけた印象になります。止まると尾を下げ、体を縦に見せます。

いつ・どこで会えるか

通年どこかにいますが、同じ個体が一年中同じ場所にいるとは限りません。秋には群れが山から低地へ移り、海を渡る個体は、海峡や岬の上を数十羽から数百羽の塊で越えていきます。渡る群れが見られるのは10月ごろの午前中が中心で、春には北へ戻る群れが同じ空を通ります。街では冬に庭木や公園へ集まり、花や実のある木のそばで声が増えます。留鳥という言葉に収まりきらないのが、この移動の面です。

こえ

「ピーヨ」「ヒーヨ」と高く鋭い声を、飛びながらも止まってからも出します。一声が長く、語尾が上がって裏返るように響きます。年間を通じて聞こえ、とくに秋から冬に増えます。数羽が近くにいると声が重なり、かなり騒がしくなります。声のした方向を見ると、たいてい枝の先や電線に止まっています。聞きなしと声の使い分けはヒヨドリのピーヨに譲ります。高く抜ける一声がしたら、波形に飛ぶ影を探します。

そっくりな鳥との違い

ムクドリとは嘴の色で分かれます。あちらは橙色、こちらは黒。飛び方も、ムクドリが直線なのに対しこちらは波形です。止まる高さも違い、ヒヨドリは樹の上のほうに出ます。イソヒヨドリの雌とは体つきが近く、全身が灰褐色で、うろこ状の細かい模様が入る点と、頬に栗色の斑が無く、尾が短い点で分けます。イソヒヨドリの雌は海岸やビルの屋上に多く、樹上にはあまり出ません。