ハシブトガラス

街と住宅地

いつ日本にいるか: 一年中いる(留鳥)

額の段差を横から見ます。嘴の付け根から額へ急に立ち上がるので、頭の輪郭が折れて見えるのがこのカラスです。

まずここを見る

横顔の額の出っ張りが一点目です。嘴の付け根から額にかけて角度が急に変わり、輪郭が折れて見えます。嘴も太く、上の縁が弓なりに曲がるため、横から見ると先が下を向きます。二点目は姿勢で、鳴くときも体を水平に保ったままです。喉の羽が伸びており、声を出すときに膨らんで見えることもあります。電柱や樹の高い所に止まるので、見上げる位置のカラスは、まず額の線を横から探します。

大きさとかたち

街で会う鳥では最も大きいほうで、全長56cm前後、体重は600g前後あります(全国鳥類繁殖分布調査 2016-2021)。キジバトの3倍近い重さで、止まった枝のしなり方が違います。全身が黒く、光が当たると青紫や緑の光沢が出ます。翼は幅が広く、飛ぶとゆっくりした羽ばたきと、指のように分かれた先端が見えます。地上ではやや前かがみに、跳ねるように進みます。

いつ・どこで会えるか

市街地の樹林や社寺林、ビルの多い場所に通年います。3月から7月ごろの繁殖期、とくにヒナが巣立つ5月から6月には、人の後ろから低く飛んで足で頭に触れていくことがあります。鳴き続ける個体がいたら見上げて立ち止まらず、来た道を数十m戻って回り道を選びます。手を振って追い払う動きは、向かってくる回数を増やします。冬は数を増し、日暮れに同じ方向へ流れていきます。距離の取り方は巣に近寄るにまとめました。

こえ

「カアカア」と澄んだ声で鳴きます。濁りが少なく、高めで通る音がハシボソガラスの「ガー」との分かれ目です。一声ずつ間を空けて三、四回続けることが多く、鳴いている間も体は水平のままで、動くのは頭の上下だけです。遠くの個体と交互に鳴き交わすこともあり、声は建物のあいだで反響します。声の使い分けはハシブトガラスのカアに譲ります。遠いときは、澄んでいるか濁っているかだけを聞き取ります。

そっくりな鳥との違い

ハシボソガラスとの差は額と姿勢の二つに出ます。あちらは嘴から額までがなだらかで、段差がありません。鳴くときの動きも違い、ハシボソは体を前へ倒し、お辞儀をするように声を出します。嘴も細くまっすぐで、上の縁の曲がりが小さい。大きさの差は数cmしかなく、離れて1羽だけを見るときには使えません。同じ通りに両方いるので、1羽ずつ横顔と鳴き方を確かめます。並べたものがハシブトガラスとハシボソガラスです。