塩ビ管と継手

水を回す部品

VPとVUは、厚みの違う別の管です。同じ呼び径でも肉厚と使える圧力が違い、継手の規格も分かれるので、混ぜて組むと後から効いてきます。

何のためのものか

水の通り道と、その曲がり・分かれ目を作る材です。エルボで向きを変え、チーズで分け、ソケットでつなぎ、槽を貫く所はバルクヘッド継手が受け持ちます。FAO 2014 は継手ひとつごとに流量が最大5%落ちること、呼び径20 mmを30 mmにすると流量が2倍になることを挙げ、接続を減らして太めを選ぶよう勧めています。太い管は内側に汚れも溜まりにくくなります。

選ぶときに見るところ

JIS K 6741 の硬質ポリ塩化ビニル管には VP・VU などがあり、設計圧力はVPが0〜1.0 MPa、VUが0〜0.6 MPaと別に決まっています。継手も規格が分かれ、接着のTS継手は JIS K 6743、排水用のDV継手は JIS K 6739 です。受口の寸法が別なので、混ぜて差し込めません。呼び径13〜600の中から、床の流量に合う太さを選びます。

使いかたと手入れ

接着した接合は元に戻せません。洗う所と外す所はねじ込みやユニオンにしておきます。差し口は受口の奥まで入れ、面取りをしてから接着剤を薄く均一に塗ります。以前に有害な液を通した管は使いません——FAO 2014 も食品に使える配管材をと書いています。屋外に置く分は日よけをします。接着剤は風の通る場所で使い、乾くまで管を動かしません。

無いとどうなるか

柔らかいホースだけで組むと曲がりで潰れて流量が落ち、内側を洗えません。内面が滑らかで汚れが付きにくいのが塩ビ管の利点で、無ければ配管や培地がぬるつく、培地の底に黒い泥がたまるという形で詰まりが先に見えます。太さと点検口は組む前に決めるところで、掃除できる形かどうかは流量よりも長く効いてきます。

解説動画: 塩ビ管の色別用途を理解して使い分ける〜水回りの塩ビ管【初心者向け】/HAIKAN HERO 配管ヒーロー【水まわり研究所】

錆びないが温度に弱い: 動画はまず塩ビ管の性格を並べます。金属を含まない樹脂なので錆びず、強い酸を除けば酸にもアルカリにも侵されにくい。のこぎりと接着剤だけで加工でき、水回りのDIYでよく使われる。一方で低温では硬くもろくなり、高温では急に柔らかくなる。使用温度の目安は5〜40℃、紫外線でも粘りが抜けて割れるので、屋外や日の当たる配管には防護措置がいると述べます。

VPとVUの違い: よく使う塩ビ管を4種類に分けます。灰色のVPが一般的な管で、水道管や給水管などの圧送にも排水にも使う。VUはその肉厚を薄くした排水専用で、材質も接着剤もVPと同じ、サイズも同じなので組み合わせられるが、薄いぶん強度はVPに劣る。VPはさらに、飲み水に使える水道用と、その基準を持たない一般用に分かれると説明します。

割れにくい・熱に強い: 弱点を補った2つが続きます。HIVPは水道用VPに弾力のある成分を足して衝撃に強くした管で、色は紺に近い暗い灰青色。HTVPは塩素の量を高めて熱に耐えるもので、茶色から濃い赤。VPが76℃あたりで急に柔らかくなるのに対しHTVPは90℃まで使えますが、沸かした湯は飲用に適さないため水道用の規格ではないと断ります。

継手は専用を選ぶ: 継手はTS・DV・VUの3系統だと整理します。TSは圧力のかかる配管用で、排水用より接着する部分が長い。DVとVUの継手は圧力のかからない排水と通気に使う。管の種類が変われば接着剤も変わり、違うものを使うと溶けきらず接着不良になる。TS継手は圧力がかかる所なので、正しい接合のやり方をしないと漏れると念を押します。

下流に段差を作らない: 最後は排水の段差です。肉厚の違う管をそのまま継ぐと内側に段差ができ、流れをせき止めます。避け方は2つで、上流を厚いVP・下流を薄いVUにして段差を下りにするか、変換用の継手を使う。用途と違う材料を選ぶと、後から漏れたり詰まったりする——冒頭のその一言に戻るところで結びます。