チャネルキャットフィッシュ

温水性の魚

水温帯: 広い

海外の解説でよく出てきますが、日本では飼えません。外来生物法の特定外来生物で、飼育も生きたまま運ぶことも禁じられています。

どんな魚か

北米原産のナマズで、アメリカナマズとも呼ばれます。酸素と水温とpHの振れに強く、高い密度に耐えます。FAO 2014 の表では400gまで9〜10か月で育ちます。底に張り付いて広がらないので、過密だと互いを棘で傷つけます。日本には1971年に輸入され、霞ヶ浦などに定着して在来の小魚やエビを捕食しています(国立環境研究所)。

水温とpHの範囲

FAO 2014 は生存5〜34℃・最適24〜30℃、溶存酸素3mg/L以上、粗タンパク25〜36%を挙げます。pHの振れに強く、系の折り合いである6.5〜7.0とよく噛み合う魚です。海外の解説で名前が挙がり続けるのは、この幅の広さが理由です。数字が合っていても、日本ではこの魚を選べません——法のほうが先に立ちます。

餌と成長

浮く餌にも慣れる雑食で、粗タンパク25〜36%が目安とされます(FAO 2014)。同じ資料は、アンモニアには強い一方、硝酸が100mg/Lを超えると食欲が落ちるという近年の報告を紹介しています。硝酸の側に上限があるのは、この魚の特徴です。ここは海外の飼い方の記述で、日本で試せる話ではありません。

組み合わせやすい作物

海外の解説ではメディアベッドに葉物を組む例が多く、リーフレタスやバジルが挙がります。葉物で40〜50g/m²、果菜で50〜80g/m²という餌と床の比も、同じ表から来ています(FAO 2014)。この魚は入れられないので、使えるのは比のほうだけで、数字は他の温水性の魚に移して読みます。

法と入手のこと

外来生物法の特定外来生物で、飼育・保管・運搬・輸入・譲渡しが原則禁止、野外へ放つことも禁止されています(環境省)。放流しないどころか、買える経路そのものがありません。釣れてもその場で放すのは規制の外ですが、生きたまま持ち帰れば運搬にあたります。違反には拘禁刑または罰金が科されます。

解説動画: 【異変】「ブラックバス以上の脅威」琵琶湖に外来ナマズ『チャネルキャットフィッシュ』出現 駆除進める滋賀県は危機感「繁殖すると湖内の魚がそれだけに」【憤マン】(2023年6月5日)/MBS NEWS

琵琶湖に現れた: 瀬田川の下流で50年漁を続ける漁師が、網に入ったチャネルキャットフィッシュを見せる場面から始まります。20年ほど前から獲れ出したといい、去年は一人で100匹以上。狙っていたのはウナギやスッポンでしたが、網に入るのは外来のナマズばかりで、何も言えない川になったと漁師は話します。

8本のヒゲとトゲ: 北アメリカ原産のナマズで、8本のヒゲと鋭いヒレのトゲが特徴、特定外来生物に指定されていると紹介します。大きいものは体長80cmを超え、エビやハゼなどさまざまな魚を食べる。県の担当者は、琵琶湖の中で繁殖すれば湖の魚がこの魚だけになると言い、オオクチバスやブルーギル以上の脅威だと評します。

上流へ上らせない: 繁殖しているのは瀬田川下流にあたる、京都府の天ヶ瀬ダム付近だと説明します。ここでは漁が行われないため大繁殖し、そこから遡上して琵琶湖へ本格的に入ることを漁師も県も恐れている。流れ出る下側から上がってこないようにするという、湖の外側で止める考え方で対策が組まれています。

根絶を目指す駆除: 滋賀県は2019年から駆除を続けています。去年は瀬田川の下流で300匹、琵琶湖でも10匹が捕獲され、増加の兆しがある。20年前にオオクチバスやブルーギルで生態系が傷んだ記憶があるため、琵琶湖の中では根絶を目指すと担当者は述べます。飼えなくなった魚を外へ出さない一線がなぜ要るのか、その答えがこの川の記録に出ています。