SNSのDM勧誘
稼げる話の入口
個人宛メッセージから始まる勧誘
どんな手口?
短い動画や投稿をきっかけに個人宛のメッセージが届き、無料の相談という名目で通話アプリへ誘導される流れです。はじめの数回は本当に助言だけをくれることもあり、信頼ができた頃に有料の講座や商材の話が出ます。相手は本名も所属も明かさないまま、実績とされる画像だけを見せてきます。断りにくい空気が先につくられている点が厄介です。
見分け方のサイン
フォローされた直後に届くDM、数十万円の売上画面の画像、「今だけ2名」という枠の演出。プロフィールに会社名も所在地もなく、連絡先が通話アプリだけ。断ると急に態度が変わる。こうした点が重なるほど、先に情報商材や高額な契約が用意されていると考えるのが自然です。相手の過去の投稿もさかのぼって確かめます。
こうなったらどうするか
返信しないのがいちばん簡単です。やり取りが続いているなら金額の話が出た時点で保存し、通話も可否を確かめたうえで記録に残します。身分証や口座の情報を送らない。すでに払ったなら決済手段によって取り消しの余地があるため、気づいた当日のうちにカード会社と消費生活センターへ連絡してください。
相談先
入口は消費者ホットライン188です。名義や口座を他人に使われた形跡があるときは警察相談専用電話#9110に相談してください。相手の身元がわからないまま金額が大きい場合は、法テラスで費用の立替や無料相談の対象になるかを聞くこともできます。援助の条件は変わるため、窓口で最新の案内を確かめてください。
解説動画: 【被害額総額190万円】注意喚起!詐欺に遭いました。インスタ副業DM→金融庁を名乗る詐欺の手口/ねんねの間に、動画編集
DMは丁寧に、時間をかけて来る: 写真系SNSに届いたのは「商品を紹介してくれる人を募集、限定20名」というDM。フォロワーが千人を超えた頃で、初めての案件が来たと舞い上がったという。紹介する会社も商品も実在し、調べても悪い評判が出てこない。やり取りはメッセージアプリへ移り、担当を名乗る女性と5日ほどかけて報酬・契約期間・投稿本数まで詰めている。雑な勧誘ではなく、手間をかけて信用させる形だった。
入金させる口実が次々に変わる: 本契約は相手が指定した見慣れない電子契約サイトで結ばされ、口座情報もそこに入れた。10万円が先に入金された表示になるが、出金は失敗して口座が凍結。解除の条件は「サイト内の残高と同額を送金しろ」。次はサイト内の信用スコアが下がったと言われて追加、次は満点にしないと出せないとまた追加。理由を替えて入金だけを重ねさせるのが芯で、金額は回を追って上がっていく。
途中から公的機関を名乗ってくる: 100万円を出そうとすると「大口の引き出しには資金洗浄の疑いがある」と止められ、金融庁を名乗る相手へ引き継がれた。審査を通すには残高が200万円要ると追加を求められ、審査が終われば足した分は返金すると言われている。振込先は毎回個人名義の口座で、途中から外国人名義に変わった。公的機関がメッセージアプリで審査を通知することはない。
相手が本物かは公式窓口で確かめる: 警察に相談して分かったのは、DMのアカウントが実在企業のなりすましだったこと。本物の企業のSNSには「なりすましが出ています」という掲示があり、そこに載っていた画像が、送られてきた企業ページのものと同じだった。契約や振り込みの前に、企業の公式窓口へ自分から連絡して確かめる。相手が教えてきた連絡先で確認しても意味がない。
気づいた後にできること: 家族に話してその日のうちに警察へ通報し、翌日銀行へ口座凍結を依頼した。同じ口座には他の被害者からの振り込みもあったという。振り込め詐欺救済法で残高が被害者に分配される道はあるが、犯人が引き出した後だと戻る額はごくわずかで、手続きに1年ほどかかると説明された。弁護士にも複数当たったが、回収は難しいという答えだった。