連鎖販売取引(MLM)

稼げる話の入口

人を誘うと報酬が入る取引のしくみ

どんな手口?

商品やサービスを買って会員になり、新しい会員を誘うと報酬が入るしくみです。それ自体が禁じられているわけではなく、特定商取引法では連鎖販売取引として扱われ、勧誘の場面に厳しい説明義務が置かれています。ただ収入の多くが人を誘えるかに左右されるため、身近な人から順に声をかける流れになりやすく、在庫と人間関係の両方を抱え込むことがあります。

見分け方のサイン

久しぶりの相手から食事に誘われ、当日はもう一人が同席している。仕事の中身より自由な暮らしの写真の話が長い。始めるのに数万円から数十万円の商品を買う必要がある。これらが重なったときは、勧誘だと最初に名乗る義務が守られていたかを確かめてください。名乗らずに呼び出す時点で、説明のしかたにも無理があります。

こうなったらどうするか

断るのに理由はいりません。興味がないとだけ伝えて終わらせます。在庫を抱えた後でも、条件を満たせば契約から一定の期間内は中途解約や返品ができる定めがあり、その金額や期間は改正されることがあります。友人関係を守るために続ける判断は損失を大きくしがちです。やめた後の付き合い方まで含め、早く決めるほど軽く済みます。

相談先

解約や返品ができるかは消費者ホットライン188で相談できます。勧誘が強引だった、事実と違う説明があったという点は記録が残っているほど強いので、やり取りの画面や日時を控えておきます。国民生活センターは同種の相談を整理しており、自分に近い事例を探す助けになります。断れないまま続いているなら、身内の外にいる相談先を早めに頼ってください。

解説動画: ネットワークビジネス会社に業務停止命令!連鎖販売取引の法律とは/弁護士中野秀俊のYouTube法律相談所

違法ではない、条件付き: ネットワークビジネスと呼ばれるものは特定商取引法の連鎖販売取引にあたり、それ自体が違法なわけではない、と弁護士は前置きする。ただし法律は守るべきことを細かく定めており、外れると行政処分や刑事罰の対象になる。

二つの要件で決まる: 連鎖販売取引かどうかは大きく二つで決まる。ひとつは特定利益——自分が誘った人の、さらに下の段階の売上からも紹介料が入る仕組み。もうひとつは特定負担で、入会金・商品の購入・システム利用料・名簿代など、入る側が先に払う負担を指す。

書面の交付が義務: 事業者は概要書面と契約書面を渡さなければならない。動画が念を押すのはその効き目で、書面を受け取っていなければいつでもクーリングオフができてしまうという。入る側から見れば、書面が渡されたかどうかがそのまま解除できるかどうかになる。

勧誘のやり方も規制: 販売方法にも細かい決まりがある。動画は、ネットワークビジネスの勧誘であることを最初に明示してから話を始めなければならない、と説明する。実際に業務停止命令を受けた会社では、勧誘目的を隠す・商品説明や書面が不十分・複数人で長時間くり返し契約を迫るといった点が問題になった。

違反したときの処分: 決まりを守らなければ、行政から業務改善命令や業務停止命令が出る。罰則も定められていて、動画は300万円以下の罰金や懲役に触れる。規制は近年厳しくなっているため、こうした仕組みを取り入れる事業者側こそ注意が要る、というのが結びだ。