ナレーション・音声収録
つくる・デザイン
声を録って音のデータで納品する
どんな仕事?
渡された原稿を声にして録り、音のデータで返す仕事です。使い道は説明動画の語りや施設の案内音声、教材の読み上げが中心になります。声そのものの良さより聞き取りやすさと読み間違いの少なさが評価されます。自宅で録る形が多いため、機材以上に静かな時間帯を確保できるかが仕上がりを決め、住まいの環境がそのまま条件になります。
仕事の流れ
原稿を受け取って読み方と固有名詞を確認し、指定の速さで録ります。言い直した部分を切り、雑音を抑え、音量を揃えて渡します。相手の指定する形式と基準に合わせる必要があり、1文ずつ録り直せる作り方にしておくと、後の修正がぐっと楽になります。5分の原稿でも作業は倍かかります。
単価と収入の目安
原稿の長さで決まることが多く、400字で千〜3千円、動画1本分で3千〜1万円あたりが目安です。読み直しや形式の調整まで含めると、実作業は分量の倍になることもあります。合成音声が使える場面が増えて単価は動きやすく、続けて頼む相手を作れるかで月ごとの上下が変わります。
最初の1件までにやること
静かに録れる場所を確保し、1分ほどの見本を数種類の読み方で用意します。案内調、やわらかい語り口など、使い道が想像できる見本が選ばれます。スキルマーケットの小口依頼から始め、環境音を減らす工夫を一つずつ重ねます。機材より部屋が効く分野で、録り直しの少なさがそのまま次の依頼につながります。
向かない人・つまずくところ
家族の生活音や外の音で録り直しになる日が続くと、思ったほど本数が出せません。喉の調子が仕事量を決めるため、風邪が長引くとそのまま納期に響きます。人名や地名の読み間違いは全部録り直しにつながるので、確認を面倒に感じる人には向きません。夜中しか録れない生活にもなりがちで、家族の理解がないと続けにくい働き方です。
解説動画: 【自宅で手軽に宅録!】ナレーションの録り方とコツ【ロードマイクロフォンズ】/銀一ディストリビューション
まっすぐ、30センチ: マイクの中にはダイアフラムという円盤状の集音パーツが入っていて、そこに声が当たった振動が音声データになる。だから声は正面からまっすぐ入れるのが基本で、向きが外れると音がどんどん遠くなる。距離はダイアフラムから30センチ前後が目安。マイクや話す人によって多少変わる。
原稿は机に置いて目線だけ: 原稿は自分が扱いやすい形でよく、プロは縦書きのペラ紙が多い。タブレットでも構わない。ただしどの媒体でも、机に置き、目線だけ下に落として読む。原稿を読んでいる間も、声はマイクの正面に入れたままにする。髪が擦れる音、紙をめくる音、画面をこする音や爪の当たる音も入るので気をつける。
振動と息、つなぐ順番: コンデンサーマイクは繊細に音を拾うぶんノイズも乗りやすい。ショックマウントはスタンドや机、床から伝わる振動を切る道具で、外を通る車の音にも効く。ポップシールドは破裂音やポップノイズを防ぎ、唾や息の湿気がマイクにかかるのも防ぐ。ケーブルは電源を切り入力ゲインをゼロにしてからつなぐ。通電したまま挿すとダイアフラムに負荷がかかり故障の原因になる。
自宅の音を減らす: 自宅はスタジオと違ってノイズが多い。まずドアを閉め、窓のカーテンを引く。外の音を防ぐと同時に窓ガラスでの反射も抑えられる。エアコン・扇風機・加湿器・空気清浄機・換気扇など空気の流れをつくる家電は切る。同じ部屋に冷蔵庫があるなら、できるだけ離れて録る。
反響とパソコンの排気音: 壁や床の固い面に声が当たると反響してマイクに乗る。吸音材が効率はいいが家庭では難しいので、床にラグを敷く、ハンガーラックの衣類を自分の前や後ろに置くといった手当てが代わりになる。パソコンの排気音も入るためマイクから離す。ノート型なら机の下へ。