イラスト制作
つくる・デザイン
描いた絵そのものを納品する仕事
どんな仕事?
挿絵、キャラクター、包装に使う絵など、依頼された絵を描いて渡す仕事です。頼む側は出版や広告の制作会社から個人まで幅があり、作風そのものが指名の理由になります。アイコン1点の小さな依頼から書籍1冊分の挿絵まで規模の差が大きく、何に使う絵なのかで描き方も納める形も変わります。量産のきく画風ほど声はかかります。
仕事の流れ
用途と載る大きさ、締切を確かめ、ラフを先に出して方向を合わせます。線画、着色と段階を踏み、途中で一度見てもらうと大きな描き直しを避けられます。完成データは指定の解像度で渡します。どこまで使ってよいかは二次利用の取り決めとして最初に決め、後から範囲が広がる事態を防ぎます。
単価と収入の目安
小さなカットで3千〜1万円、キャラクターの設計なら2万円以上になることもありますが、実勢の幅はとても広い分野です。名前で頼まれるまで1〜2年かかる人も珍しくなく、はじめの数か月は応募しても返事が来ない状態が続きます。描く速さがそのまま月の収入を決めます。
最初の1件までにやること
描く題材を絞り、同じ雰囲気の絵を20点ほど並べられる状態を作ります。何でも描けますと書くより、得意が一目で分かる並べ方のほうが依頼につながります。スキルマーケットで小口の依頼を受けながら、実績のつくり方を進めるのが現実的で、週に2点でも積み上がります。
向かない人・つまずくところ
好きに描く時間と、注文どおり描く時間はまったくの別物です。指示に沿えないと続かない仕事で、直しの多さに気持ちが折れる人もいます。学習用データの扱いなど、生成AIの出力を納品するときの注意に関わる確認も年々増えています。手の速さが収入に直結し、体調を崩すと止まる働き方でもあります。
解説動画: 【必見!】もしアナタが絵の仕事をする時は、絶対に気をつけて下さい!!/さいとうなおき2
描き始める前に契約書: 気をつける点は、描き始めた後よりむしろ描き始める前に多い。まず必ず契約書を結ぶ。いつまでに何枚報酬はいくら、互いの連絡先や会社の所在まで書面にしておく。面倒だからと渋る相手は後ろ暗いところがあるので、きっぱり断るのも大事だという。話し手自身、契約書なしで受けて約100万円を踏み倒された経験がある。相手が個人や初取引なら、ラフを出した時点で半額を振り込む条件も入れてもらう。
修正の回数も先に書く: 修正回数を先に決めることも契約書に明記してもらう。何度でも直せる契約だと、依頼側は思いついた順に修正を小出しにするので、どこまでで納品なのか依頼側自身も見極めにくい。挙げていた線引きはラフ2回・清書2回、それ以上は追加料金。指示が曖昧なときはメールで粘らず、電話やオンラインで温度感を確かめると、実は眉毛の角度だけの話だったと分かることもある。
初めての相手のZIP: 初めての相手から届いたZIPファイルは開かない。とくにパスワード付きは絶対に開かないと決めておく。暗号化されたファイルはウイルス検知をすり抜けるので、対策ソフトを入れていても防げない。開けばパソコンごと乗っ取られ、カードや口座の情報を抜かれる。ZIP以外の形式で送り直してほしいと頼み、そこを渋る相手は詐欺だと判断してよい。
ラフは荒いまま早く: 打ち合わせでは過去の作品を見せて「このテイストで」と反応を伺うと、完成イメージのずれが減る。絵のサイズなど絶対に守る仕様も先に聞く。縦50cmを想定していた相手に縦10cmで出せば、ほぼ描き直しになる。最初のラフは落書きに近いタッチでよく、遠目に完成形が想像でき指示を出せる状態なら足りる。完成間際まで描き込んでから初提出すると、行き違い1つで全部やり直しになる。
納品は形式まで確認: 絵ができたら送るだけ、ではない。印刷物向けならCMYKでの納品を指定されることが多く、RGBで描いた原稿を変換すると色が変わるので調整が要る。ゲーム向けなどはファイル名の規則も守る。相手は何人もの描き手から集めたデータを名前で管理しているため、崩すと数十・数百件の付け直しを負わせる。請求書の出し方も後回しにしない。会社には締め日がある。