蒸し煮にする
加熱する
動かすもの: 時間
沸騰させたあとに火を弱め、98℃以上を合わせて約20分保ちます。農林水産省が完全な糊化に必要としている長さで、炊飯の加熱を沸騰期約5分と蒸し煮期10〜15分に区分しており、この二つの合計がその約20分にあたります。
図: 炊飯の加熱の時間配分
農林水産省の区分。温度上昇 約10分・沸騰 約5分・蒸し煮 10〜15分で、後ろ2つの合計が「98℃以上で約20分」にあたる。蒸らしの約10分はこの合計に含まない。
何が起きているか
沸騰させるあとに火を弱めて保つ区間で、米が残った水を吸いながら加熱され続ける。檜作進(1970)は、でんぷんは水分30%以下では均一に糊化できず、米は細胞の中で米のタンパク質に包まれているため、さらに多量の水が要ると述べています。浸水で足りなかった吸水も、この区間の水と熱で進みます。
動かす数字
農林水産省は完全な糊化(α化)に98℃以上で約20分の加熱が必要とし、炊飯の加熱を沸騰期約5分と蒸し煮期10〜15分に区分しています。この二つの合計がおよそ20分にあたり、ここに蒸らすの約10分は含みません。98℃に届かない加熱を長く続けても、その合計には数えられません。高温の合計を先に決めてから、その火加減で保てるかを見ます。
台所での測り方
鍋で炊くなら沸騰後にごく弱火で10〜15分保ち、蒸気の勢いが落ちて水の音が消えるところを終点にします。加水は水は米の重さの1.5倍という幅の中で決め、水をはかるで重さから出しておくと、水を固定したまま時間だけを動かして比べられます。同じ米で3回続けて炊き、時間を1分ずつ動かすと差が見えます。終点を音で決めたのか時計で決めたのかも書き分けます。
よくある失敗
沸騰したらすぐ火を止めると高温の区間が足りず、芯が残った状態になります。水が残っているうちに止めた場合も同じで、蒸気が上がり続けているあいだは終点ではありません。早炊きモードは味が落ちるという説もこの区間の長さに寄せて語られますが、機種ごとの加熱時間を家庭で測って比べた資料は見当たりません。