攻略 | オトモアグリ

薄めの濃さから始める作り方と、測る数字。

濃さを基準の100%・200%・50%・25%の4段階に分けてトウキを噴霧耕と点滴灌漑で育てた比較では、両方式とも標準の100%がもっとも生育が良く、噴霧耕では次点が50%で、200%はそれより劣りました(千葉大学園芸学部・Phip・野島・田代 2007)。濃くしすぎた側が薄くしすぎた側より生育を落とした例で、最初の1回は狙いより薄い側に置くほうが戻しやすいと言えます。葉を収穫するレタスやハーブは、要素がひとまとめになった一液タイプの培養液でも育てやすく、果菜のように生育段階で配合を変えたい作物には向かないとされます(Humble Growthの解説動画)。

濃縮した原液のA液とB液を使うなら、AとBを別々の容器で溶かしきってから、薄めた水の中で合わせます。溶かす順番のとおり、先に水を張って1種類の肥料を溶かしきってから次を入れないと、濃いところでカルシウムが沈殿します。市販の培養液も原液のまま使わず、ラベルの倍数で薄めてから使います。溶かした液には、作った日付と薄めた倍数をラベルに書いておきます。

薄めたら、まず養液のECと養液のpHを測ります。レタスなど葉物の養液の目安はEC 1.4〜1.8 mS/cm・pH 6.0〜7.0で、下限を1.2 mS/cmとする書き方も同じ資料にあります(フロリダ大学の普及資料HS1422)。最初の1回は、この帯の下のほう、狙いより薄い側で合わせておくと、測った数字が高すぎたときに水を足すだけで戻せます。表示がppmやmg/Lの計器しかないときは、養液の単位と換算にある係数を使って、同じmS/cm基準に直してから見ます。

pHが帯から外れていたら、少量の酸かアルカリを入れて数分置き、測り直します。pHの上げ下げにあるとおり、一度に大きく動かすと戻せなくなるので、最初の1回は小さく刻んで動かします。仕込んだ直後は液温も動いているので、養液の温度にあるとおり、液温が安定してから測るようにします。測ったECとpH、薄めた倍数を記録しておくと、次に作るときに同じ濃さを再現できます。

出典

  1. 論文 Phip NT・野島博・田代亨(2007) 噴霧耕栽培と点滴灌漑栽培による Angelica acutiloba Kitagawa の生育に及ぼす培養液濃度の影響
  2. 資料・英語 Sandoya GV ほか(UF/IFAS Extension・フロリダ大学) Growing Lettuce in Small Hydroponic Systems (HS1422)
  3. 動画・英語 Humble Growth Hydroponic Nutrients EXPLAINED | Beginners Guide to 1, 2, and 3 part solutions, Organic Vs Synthetic